イオの火山の噴煙を調査する間、NASAのハッブル宇宙望遠鏡は木星の巨大な表面を急いで横切る落ち着きのない月の写真を撮りました。
これらの劇的な写真はほんの数週間前に撮られたばかりで、軌道上の 望遠鏡は亜硫酸ガスの「雪」を噴出しているイオの火山のうちの1つを捕らえています。 この二組の惑星の写真は、1990年4月24日に打ち上げられたハッブル望遠鏡の9周年記念日を祝う為に公開されました。 これらの写真の全ては、第2広視野惑星カメラで撮られました。 3枚重ねのスナップショットは、木星の荒れ狂う雲の上空を1.8時間に及んで通過しているイオの新鮮な細部を示しています。 下段右写真 高度120マイル(200キロメートルの)からのイオのクローズアップ写真は、月の活火山の1つピランから発される亜硫酸ガスの「雪」の噴煙を示しています。 「他の観察でも、イオの噴煙中に亜硫酸ガスの「雪」が含まれると推断されていましたが、この写真は、イオの噴煙中に亜硫酸ガスの「雪」を直接の観測事実で提供しています。」と、アリゾナ州ローウェル天文台のジョンRスペンサーは言っています。 木星を回る旅行 木星の周りを回るこの火山性の月の3枚のスナップショットは、1.8時間の間で撮られました。 イオは、地球の月とほぼ同じサイズですが、(主星から)2,000倍も離れています。 2枚の写真の中では、イオは木星の雲のてっぺんすれすれを通過しているように見えますが、実際には310,000マイル(500,000 km)も離れているのです。 月は地球を28日で回りますが、イオは木星のまわりにたった1.8日で走って回っています。 木星にはっきり見えている黒い点は、イオの影で、その直径はほぼ月のサイズの2,262マイル(3,640 km)です。 この影は、木星の表面を時速38,000マイル(秒速度17キロメートル)で進みます。 イオと木星の上で見る事ができる最小さい細部は、幅横93マイル(150キロメートル)で、コネティカット州ぐらいの大きさです。 これらの写真は、画像再構築技術を使って更にシャープになっています。 この写真は非常にはっきりしているので、人がイオの上に立って木星に細部を肉眼で見ているようです。 イオの明るい斑点は、亜硫酸ガス霜の領域です。 木星の白と茶色の領域は、高高度の霧と雲の範囲と見分けられます。 青い領域は、比較的晴れわたった高高度の空を描写しています。 これらの画像は、1997年7月22日に、3400のオングストローム(紫外)と4100のオングストローム(紫色)2つの波長で撮られました。 写真の色は、人間の目が見る物とは正確にはには一致しません。紫外線が見えなからです。 イオのクローズアップ写真(右下)の中で、イオの表面から隆起している山は、実際には以前は休火山だったピラン火山の噴火です。 2つの紫外線波長での測定は、噴煙をまがいの色グリーンで見えるようにして、この噴出物には亜硫酸ガス「雪」から成っている事を示しています。 ピランの噴煙は非常に高温で、その噴出物は極めて高速で噴出しています。 ガリレオ探査機から情報に基づくと、ピランの爆発は、少なくとも華氏2,240度(1,500の度ケルビン)です。 この晩成型の火山は、時速1,800マイル(時速2,880キロメートル)で、物質を噴出しています。 火山から放出される熱い亜硫酸ガスは、宇宙で膨張して急速に冷やされて凍結して雪になります。 イオは、宇宙へ火山性の塵の噴煙を放出する多くの爆発を起こす火山が多いことで良く知られています。 天文学者は、ピランから300マイル(500キロメートル)離れている同様な活火山ペレを調べているときにピラン火山の爆発を発見しました。 しかし、ペレは温和なことがわかりました。 イオは何百もの活火山を持っていますが、いつでも噴煙が見えている代表的な火山は8または9だけです。 科学者は、今年後半NASAのガリレオ探査機が木星とその月の軌道を回りながら3 年半にわたって2回のフライバイを実行する時にに更に詳しく見るでしょう。 最初のガリレオのフライバイは10月10日に高度379マイル(610 km)で行われ、もう一回は11月25日に 探査機がイオの灼熱した表面からわずか186マイル(300 km)を通過するときに実施される予定です。 ミッションの科学者によると、もしこの探査機がイオ近くの激しい木星の放射環境でも生き残ったら、以前に得られたものよりも劇的に高解像度の写真を送ってくるということです。 イオの火山の噴煙のハッブル望遠鏡の写真は、1997年7月5日に3つの波長(2600オングストローム(紫外)、3400オングストローム(紫外)4100のオングストローム(紫色))で撮られた写真の合成です。 写真入手先 today@nasa.gov |