15年に一度、我々の真夜中の空へ驚くべき訪問者が現れます。それは、大きな赤い星で、静まり返った夜空で真っ暗な宇宙を背景にして高く登り、巨大な木星と自身を競争させるかのように、シリウスにも勝る輝きを放ちます。
― パーシバル・ローウェル(1895)の「火星」から ― 日没およそ2時間後、外へ出て東の方を見て下さい。 あなたが見ている地平線すぐ上にある光り輝く赤い星は火星です。、そして、それは我々の方へ向かって進んでいます。でも心配する事は何もありません。 火星は、地球からおよそ5400マイルより近づくことはありません。でも、来週この火星は1990年以降で最も地球に接近して最も輝くでしょう。 アマチュア天文家が小型望遠鏡を使ってのこの赤い惑星の細部を観察したり、肉眼で単に火星を見るには絶好の機会です。 4月24日(日本では25日)に、火星はその軌道上で、地球から見て太陽の真反対側に位置することを意味する「衝」を迎えます。 「衝」を迎えた火星は、日没からほとんどの緯度で一晩中見ることができます。 土曜日の夜に-1.6等級で輝く火星は、夜空で最も明るい星の1つに見えます。 実際、それはシリウスと同じ程の輝度で、金星に次ぐ輝きです。 「肉眼で火星を見る絶好の機会です。6月中旬から下旬までこの最大光度は続きますが、これから数週間が特にすばらしくなるでしょう。」と、NASAの天文学者のジョンHorack博士は言っています。 これから2週間は日没2時間後に外へ出れば、火星は簡単に見つけられます。 東南東の20度から25度くらい上に赤らんだ色の火星が容易に見つけられるはずです。 火星は、北半球の中緯度の地域では、夜遅く真夜中近いころに、45度の高さで南中するはずです。 http://science.nasa.gov/newhome/headlines/ast23apr99_1.htm today@nasa.gov |