NASAのしし座流星嵐観測ミッション
11月17日に、NASA科学者達は、前例がない航空機と地上からの 獅子座流星嵐の詳細な測定を実施します。 しし座流星群は、33年ごと太陽の軌道を回るTempel-Tuttle彗星の跡に残る、破片や塵に起因しています。 地球は毎年11月にこの痕跡と交差しますが、33年ごとには特に破片が濃ゆくなり、時には流星嵐をもたらします。 「流れ星」は、地球の高層大気圏で時には1時間に数千もの光りの筋となります。 流星嵐のピークは、およそ1時間続きます。 今年は、地球が彗星の通ったすぐ後を、そして彗星の軌道の外側の領域を通過すると予想されており、通常よりも大きな嵐になる事が有望されます。 この流星嵐を見る最高の地域は、東アジアと西太平洋にあります。 NASAのミッションでは、流星を観測して調査する科学機器を搭載した2機の研究用航空機が使われます。 2機の航空機は同時進行で、流星を力学的にまた化学的に観測する高解像度の立体画像や分光画像を作りながら、三次元的な視野を提供します。 天文学者、大気物理学者、流星専門家からなる学際的な科学者のチームが、流星嵐の間 日本上空に「空の窓」を開けるために、最新技術のサンプリング・テクニックを使います。 「このミッションの中心のテーマは、宇宙生物学です」と、カリフルニア州マウンテンビューの地球外知能捜索 (SETI) 研究所の主任研究員であり天文学者であるピーターJenniskens が語りました。 「我々は、地球の大気との相互作用で作られたテンペル・タットル彗星の塵の粒子そして、母彗星の軌道で検出された分子や粒子や原子の構造や化学的性質を知るのに特に興味を持っています。」 これは我々にとって、地球外の物資が、地球上での生命誕生に必要な環境をつくるのをどのように助けたのかを知るのに役立つかもしれません。 レオニード・ミッションは、NASAが初めて行う宇宙生物学ミッションです。宇宙生物学とは、宇宙の生命の起源と進化と運命を研究するものです。 このミッションは、 どんな地球外物資が彗星によって地球に持ち込まれたか、地球上で生命誕生に何の役目を果たしたか、また同じように、恒星の中で形成された生物地理学的な化合物がどのようにして惑星へ取り込まれたかという重要な手がかりを提供してくれるかもしれません。 全米科学財団がスポンサーになり、コロラド州ボールダーにある米海洋気象局 (NOAA)の全米大気研究センターから送られてくる、改造型エレクトラL-188C航空機は、観測用飛行機とレコーダーとしての活動を行います。 それは、光のパルスを使って流星の尾の中の塵の中性子の高度を測定するタイプのレーダーで、2ビームのレーザー光線発生装置を搭載しています。 他の測定計器には、可視光線撮像機や高解像度TVカメラなどがあります。 初めて航空機に乗る科学者達は、流星体の質量がその明るさに比べてどのくらいか、そして、その結果として彗星の質量はどれくらいかを研究しようと考えています。現在の彼らは、流星嵐の間、大気圏に突入した物資がどれくらいかを推測するだけしかできないのです。 研究者達は、二重レーダー装置からの情報と流星の画像を比較して、 流星の塵の化学変化の示度を求めます。 もう一つの航空機は、カリフルニア州のエドワーズ空軍基地からの飛来するアメリカ空軍が所有するFISTA(フライング赤外線シグネチャー技術航空機)で、流星を観測するために上側に20の舷窓を付けています。 それには、原子と分子の指紋を捜すために流星の光を解析する赤外線と可視光線の分光撮影装置を搭載しています。 このミッションは、日本の沖縄の嘉手納空軍基地から飛び立ち東シナ海の上空を飛行します。 FISTA航空機は、低い大気の水蒸気層よりも上にあたる高度39,000フィートで飛行します。 一方 エレクトラは、ちょうど雲より上の高度およそ22,000フィートを維持します。 カリフルニア州のモフェットフィールドにあるNASAのエームズ研究センターは、この国際的な活動を、SETI研究所や全米科学財団、それにいくつかの他の科学組織と共同で行っています。 航空機と他の支援活動は、米海洋気象局とアメリカ空軍によって提供されています。 測定計器は、下記の団体から寄贈されています。 イリノイ大学(アーバナ) エアロスペース社 空軍研究研究所 NHK日本放送協会 神戸大学(日本) Ondrejov 天文台(チェコスロバキアの共和国) アリソン大学(カナダ) SETI研究所 イーストアングリア大学(イングランド) しし座流星嵐とこのミッションの追加情報は、WWWで下記のURLで知る事ができます。 http://www-space.arc.nasa.gov/~leonid/ ミッションの間は、下記のURLでビデオアニメーションや画像も見ることができます。 http://leonid.arc.nasa.gov/ ftp://ftp.hq.nasa.gov/pub/pao/pressrel/1998/98-202.txt today@nasa.gov |