マーズ・グローバル・サーベイヤーに積載されたカメラが撮った新しく公開された写真には、火星の小さな月フォボスが火星の赤い埃の表面に投げかける影を捉えています。
探査機のマーズ・オービター・カメラによって撮られたこれらの写真には、赤い波長(左の写真)青い波長(中央の写真)カラー・コンポジット(右の写真)で撮った火星の地形が写っています。 それぞれに写っている中央の影がフォボスが投げかけている影です。 各写真は幅155マイル(250キロメートル)程をカバーしています。 一方、そばの3つのクレーターの底についている黒いしみは何がそう しているのか誰も確信できていません。この黒いしみは砂丘のダークフィールドであるかもしれないと提唱する人達もいます。 火星での日食は地球の何千倍も頻繁に起こります。火星の小さな2つの月のうちの1つは、毎日数回その影を火星に落とします。それと対照的に地球で見ることができる部分日食或いは皆既日食は1年にたった1度か2度だけです。 その頻繁さの主な理由は、火星の月が火星に非常に近いからです。 長さ8マイル幅6マイルの不規則な形をした月フォボスでさえも火星表面からわずか高度3,700マイル(6,000キロメートル)の軌道を回っています。 少し大きい月デイモスは火星から12,500マイルの軌道を回っています。 対照的に地球の月は20万マイル以上離れた軌道を回っています。 火星に観測者がいるとすれば、はるかに多くの日食を見るチャンスがあるでしょうが、皆既日食を見ることは決してできません。 何故なら、火星では太陽は地球から見る大きさの3分の2の大きさに見えますが、フォボスとデイモスは、火星からのこの距離では太陽の円盤全体を隠してしまうだけの大きさがないからです。 上で紹介した写真はここで入手できます。 http://www.space.com/news/planetarymissions/moc-moonshadow_991102.html |