NASA's Galileo Mission Status November 25, 1999

ガリレオは一時セーフモードに入ったが最終フライバイを完了。

-----------------------------------------------------------------

NASAのガリレオ探査機は、木星の火山性の月イオとこれまでで最も接近したフラバイを完了しましたが、同時に地上管制官に「感謝祭の日のはらはらする贈り物」も与えました。

探査機は、太平洋標準時で11月25日木曜日の午後8時40分に予定されたイオの上空300キロメートル(186マイル)まで降下しました。

このフライバイのわずか4時間前に、ガリレオ探査機はイオ近くの強い放射線に襲われて搭載しているコンピューターがリセットし、探査機はスタンバイ・モードに入りました。

オンボードの誤り防護ソフトウェアが探査機にカメラや科学観測装置のデータ取得を停止して、地上から指令があるまでセーフ・モードに入るように命令を出しました。

NASAジェット推進研究所のガリレオ担当のエンジニア達は飛び上がって行動に移り、フライバイを助ける為にセーフ・モードを抜けるような新しいコマンドを緊急に送出しました。

「我々はこれをやれる時間の余裕はないと考えた程切迫していました。しかし、チームのメンバーは、感謝祭の食事を食べ残してでもこの挑戦に飛びつきました。」とガリレオ計画のマネージャーのジム・エリクソンは述べました。

「我々は準備をしていました。何故なら我々はこのイオのフライバイでの強力な放射線は探査機のコンポーネントを危険にさらす事を知っていましたし、実際10月10日のイオのライバイの時にも放射線が障害を引き起こすのを見ていましたから。」とエリクソは言っています。

「この計画は大きな報いがありました。」

チームはガリレオへ探査機への新しいコンピューター指令の送出を完了して、それを探査機はイオへの最接近から4分後の午後8時45分PSTに受信して実行しました。

この事が、探査機がその予定されているイオやそのプラズマ・トーラス(帯電した粒子であふれそうになったドーナツ形の領域)の観測の半分以上と予定された木星の別の月エウロペの観測全てを完了するのを可能にしたのです。

もし全てが予定通りに行けば、これらデータはこれから数週間をかけて地球に送信されて処理と解析がなされます。

10月10日のイオとのフライバイは、高度611キロメートル(380マイル)で実施されました。そのフライバイの時に得られた画像や科学的な情報は、100以上の活火山が写った魅惑的なイオの新しい写真を提供しました。

科学者達は、イオの火山活動をもっと詳しく知ることで地球の火山についても更に理解できることを期待しています。

ガリレオ・ミッションに関する追加情報は、 http://galileo.jpl.nasa.gov にアクセスすれば入手できるかもしれません。

ガリレオ探査機は、木星やその月の軌道を1995年12月から回っていましす。

この探査機は、1997年12月に終了した当初のミッションに続いて2年間延長されたガリレオ・エウロペ・ミッションの最後に近づいています。

探査機への放射線の危険性を考えてイオへの接近飛行は、ガリレオ探査機が膨大な量の科学情報を既に送り返してしまった後に、この延長ミッションへお礼をする大胆な冒険としてスケジュールされました。


http://www.jpl.nasa.gov/status/gll/gl991125.html

         
-----------------------------------------------------------------
   | Return to Main Page |