今、我々の惑星地球は、周期すい星テンペル-タットルが撒き散らした宇宙塵の流れの機雷原に向かっています。その結果、11月17日18日に流星群の出現が予想されます。
今年のしし座群の最も適する観測地はヨーロッパと北アメリカとなっていますが、いかなる場所の観測者も警戒していなければなりません。 11月17日と18日は、地球のいかなる場所でも現地時間の真夜中から明け方にかけて突然に流星群が出現する可能性があります。 2000年はしし座群の輻射点のすぐ近くに下弦の月があります。でも 月明りがかすかな流星を見えにくくするかもしれませんが、明るい流星は月明かりに関係なく見えるはずです。 「11月18日は下弦の月がしし座の中にあり、実質的には輻射点の真上です。月明りがかすかな流星を見えにくくするかもしれませんが、明るい流星は月明かりに関係なく見えるはずです。」とNASAマーシャル宇宙飛行センターの天文学者Mitzi Adamsは言っています。 ところで、今までに例を見ない正確さで1999年のしし座流星群の出現を的中させた天文学者は、2001年と2002年のしし座群はもっと大きな出現が予測されるが今年2000年は比較的控えめな活動を見せるだろうと言っています。 今年2000年11月18日のしし座流星群の活動予想は、近年のペルセ群と同程度の1時間に100個ほどだろうとアセルは予想しています。 「我々は、2001年と2002年に激しい流星嵐が出現すると強い確信を持っています。それらの年に地球がテンペル-タットル彗星から出たダスト・トレイルの中を通過する極大時には、1時間に少なくとも1万個の流星が流れるはずです。」とArmagh 天文台のデイビッド・アセルは言っています。 1999年に、アセルとオーストラリア国立大学の同僚のロバートMcNaughtは、11月18日木曜日にしし座流星群が大出現すると予測しました。 その年、天文学者達は地球が彗星の軌道に接近する1日ほどの間に大出現があるのかどうか予測するのに苦しんでいました。 ところがアセルとMcNaughtは、0208世界時の前後10分以内に大出現が起こると大胆な予測を立てたのです。 誰もこんなに詳細な予測を立てる勇気はありませんでした。 そして1999年のしし座流星群は、正にその予測どおりの0205世界時に西ヨーロッパで大出現を見せました。 それは、しし座流星群のこれまでに例のない予測的中でした。 アセルとMcNaughtが考えるしし座流星塵流れのモデルによると、1999年の大出現は、1899年にテンペル・タットル彗星が撒き散らしたダルトテイルの中を地球が通過して起こったということです。 同じモデルを使った予測では、2000年11月18日に地球は2本の塵の流れの傍を通過します。1本は1733年の流れもう1本は1866年の流れです。 流星愛好家の人達にとっては残念ですが、今年は我々は1999年に起こった時の流れには接近しません。
地球がダスト・トレイルの中を通過する想像アニメ(QuickTime) http://spacescience.com/headlines/y2000/ast10oct_1.htm |