NASAディスカバリー計画のスターダスト探査機は1月15日に無事に地球の重力を得るフライバイを終え、太陽の軌道から彗星ワイルド2を追う軌道へ乗り換えました。
地球フライバイの17時間後、この探査機は月の真上およそ108,000kmの距離を飛行して、カメラの光度測定と幾何学的校正を行うのに使う23枚の写真を撮りました。 これらの写真のうちのこの1枚は、2001年1月16日午後1時1分6秒(日本時間)に撮られました。この写真は、狭帯域青色フィルターを通して露出時間45ミリ秒で撮られました。 この月の写真は、表面の地形を見やすくするために「生の」写真のコントラストを強めています。 月の周囲に見られる「ハロ」はカメラの光学系とミラーにまだ付着している異物が光を拡散したことによる現象です。 付着していた異物の多くは、ここ数ヶ月カメラを熱することによって取り除かれましたが、まだわずかに異物が付着しており今後更にカメラを熱することになるかもしれません。 この時スターダスト探査機は、月の北極近くの北緯81度西経118度にいました。 地球の方向は写真右側になり、月の赤道上西経78度にある太陽の方向は写真下側になります。 地球の方向を向いている側にある月の海は写真の右半分にあり、周縁近くのオケアノスProcellarum内に明るいアリスタルカスクレータが見えます。 NASAの低コスト高集積科学ミッションであるディスカバリー計画の一環として開始されたスターダスト計画は、ワシントンD.C.にあるNASA宇宙科学室の為にカリフルニア州パサデナにあるNASAジェット推進研究所(JPL)によって管理さており、またJPLはカリフォルニア工科大学(パサデナ)の部局です。 スターダストのこれまでの翻訳記事 写真はここで入手できます。 |