土星はその素晴らしいリングを太陽系の巨大な空飛ぶ円盤のように傾けながら太陽の周りを29年をかけて回ります。 ハッブル宇宙望遠鏡が1996年から2000年にかけて撮ったこれらの写真は、土星の北半球の秋から冬にかけてそのリングがエッジから完全に大きく開くまでの様子を示しています。 土星の赤道は、軌道面に対して27度傾いており、23度の傾きを持つ地球と非常に似ています。 土星がその軌道を進むとき、半球の片方が太陽の方へ傾きます。地球と同じように、この周期的な変化が土星の季節を作っています。 連続写真の左下の1番目は、土星の北半球が秋分点通過直後に撮られたものです。(南半球は同時に春分点となります) 連続写真の右上の最後の写真は、北半球が冬至(南半球は夏至)に近づいた時に撮られたものです。 天文学者達は、この写真のセットを研究して、リングの色と明かるさの詳細な偏差を調べています。 彼らは、リングの組成や、それがどのようにして形成され、またどれくらいの間続いているのか更に理解を深めることを期待しています。 土星のリングは、信じられないほど薄く、その厚さは30フィート(10メートル)しかありません。 リングは、玉石サイズの塵と氷でできていて、土星の周囲を回りながらゆっくりと衝突を繰り返しています。 土星の重力場は絶えず変化しており、これらの氷の塊を分散させ続けるので月が形成されることはありません。 ここで示されるリングはわずかに青白く赤らんだ色をしています。それは氷に有機物質が混ざっているからです。 土星は、直径がおよそ75,000マイル(120,000km)で極方向に扁平しています。それは土星が高速で自転しているからです。 土星の1日はおよそ10時間です。 強い風が吹き、この巨大ガス惑星に水平な帯を作っています。 雲の色の微妙な色偏差は、太陽からの紫外線で超高層大気のメタン・ガスが発光するためです。 大気のより深くでは、目に見える雲とガスが徐々に高熱で濃密となり、探査機が着陸できる固体の表面はありません。 現在1997年に打ち上げられたカッシーニ/ホイヘンス探査機が土星へ向かっています。 詳細な画像はここで取得できます。 |