地上管制官達は次第にNASAのWIREの制御を取り戻していますが、主な科学観測装置を冷やすために必要な冷凍水素を全て宇宙へ蒸発させてしまい、科学的ミッションは終了しました。
「我々は、WIREの科学計画を失った事を非常にがっかりしています。」と、ワシントンDCのNASA本部で宇宙科学担当アドミニストレータのエドWeiler博士が言いました。 「我々は、将来のミッションを計画するのに役立つように何が起こったのかを知る為の特別調査委員会を発足しています。」 「私は科学的な目的多くは宇宙赤外線天文台のようなやがて来るミッションによって達成できると確信しています。つまり科学を失ったというよりも遅れたと思っています。」 衛星の管制官達は、最初の望遠鏡のカバーが予定よりも3日早く放出されたと思っています。 太陽光線が装置を冷やす為の冷凍水素を収納した超低温装置に降り注ぎました。その結果、水素が暖まって蒸発し、想定されているよりも遙かに高速で宇宙へ放出された為に衛星をスピンに陥らせました。 管制官達は、何がカバーを放出させたのかは特に解っていません。 WIREの主観測装置は、固体水素を超低温装置に収納した口径30センチメートル(12.5インチ)のカセグレン型望遠鏡です。 この超低温装置は、望遠鏡自身の熱放射が宇宙で検知した赤外線光をマスクしてしまわないように、望遠鏡内部をおよそマイナス430Fに冷却するように設計されています。 土曜日早くまでは、衛星のスピン率はおよそ60回転/分で安定して、管制官達に563ポンドの衛星の制御を取り戻せるという希望を与えていました。 土曜日に地上管制官達は、WIREに搭載されている磁気姿勢制御システムを使って小さな反動力を与えて衛星のスピンの速度を落とすためのコンピューター・プログラムを開発してアップロードしました。 管制官達は、このやり方で宇宙船の制御を回復に成功して、1軌道周回でおよそ3度/秒づつ回転率を減らしています。 現在、WIREはおよそ250度/秒で回転させています。 この目的は、搭載されたシステムが完全な姿勢制御を提供できるように回転率を十分に落とすことです。 管制官達は、これは今週末までには達成できると希望を持っています。 「この衛星は、このように制御されるためには設計されていませんでした。だから非常にゆっくりと時間のかかる作業です。」と、小規模開発プロジェクトのジムWatzinは語りました。 私は、週末までには、WIREを適当と思われる解析が可能になるような安定した状態にできると確信しています。」 特別調査委員会のWIREに関する作業が終了した後は、エンジニア達はこの衛星を、高性能な姿勢制御システムや通信やデータ処理の開発評価を行う為の工学的試験衛星として使用する予定です。 ftp://ftp.hq.nasa.gov/pub/pao/pressrel/1999/99-037.txt today@nasa.gov |