TRW 宇宙電子工学グループは、NASA
に対して契約上1998年6月1日に納入する
予定の高性能X線天体観測装置(AXAF)を、NASAのケネディースペースセンターへ
納入できないと通知した。理由は装置の組立と試験の遅れとしている。TRW
は観測
機器製造のNASAの第一の請負機関である。
NASAとTRW
の公式社員は、NASA本局で会合し契約文書について議論し
た。新しい納入日についての同意は決定されなかったが、当局はTRWに対して6月1
日に納められない影響を最小限に押さえる新しいプランを出すように指示した。
この納入の遅れは、1998年8月に打ち上げを予定しているスペースシャトルコ
ロンビアの STS-93
ミッションでの搭載計画も延期することになり、それに伴う追
加計画の予算が発生する。これらの影響の詳細はまだ解っていない。
「観測機器納入の遅れは、不運なことである。しかし、われわれは、完全に試験が行
われ、必要条件を満たした観測装置を打ち上げることを第一に優先させなければなら
ない。TRWの今回の事態の保証について厳重に作業を行う。」とNASAの観測プロ
ジェクトマネージャーは語った。
今回の納入遅れは、TRW
がNASAへ観測装置を納める前に行う試験で使用す
る、自動観測機総合試験システムの故障によるものである。
高性能X線天体観測装置(AXAF)は、宇宙の年令や大きさという根本的な問いかけの
への答えの中で生命の役割をも答えを導き、宇宙や宇宙の巨大な謎の一つとして不思
議な光景を見せる「暗黒物資」と呼ばれるものの中へ探針を入れるとして期待されて
いる。観測器はまた科学者に、銀河系星団の中の熱いガスの雲の細部を観測させ、銀
河の中心にある巨大なブラックホールの周囲に存在する信じがたいほど強力な重力に
よって、星が分裂するときに発生するエックス線を測定することにより、爆発する星
が作ってまき散らす、新しい星や惑星や生命が必要とする分子のでき方を理解する助
けをする映像を得ることができる。
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