Z1トラスの取り付け作業は予想もしなかった電気回路のショーとが作業に必要なシステムをダウンさせた為に予定よりも長くかかりました。
14アンペアの過電流が5アンペアのブレーカーを飛ばしてペイロードベイのキール・カメラの電源を遮断しました。 14日午後10時40分(日本時間) トラブル! 電気ショートが起こって今日のスペースシャトル・ディスカバリー号の作業をできなくしています。 14アンペアの突出電流が、重要なペイロードの回路と宇宙ステーションのコンポーネントの取り付けに必要なカナダのコンピュータ処理テレビシステムを動かなくしました。 この突出電流は、宇宙飛行士の若田光一がシャトルのロボットアームを シャトルのカーゴベイ後部にある巨大なトラスにラッチしようと準備していたちょうど午後10時(日本時間)に起こりました。 ステーションのユニティー・モジュールの頂部にZ1トラスをインストールすることが、今日の作業の目的でした。 何がペイロードベイの電力母線3番をトリップさせたのか分かるためのトラブルシューティング中で、トラスを載せる作業は中断中です。 この母線や回路に接続されているシステムの中には、若田飛行士が正確なトラスの位置をモニターする為のカナダ製のオービター・スペース・ビジョン・システムがあります。 ミッション管制室にいる宇宙飛行士エレン・オチョアが、ブライアン・ダフィー船長に、ダウンしたシステムのナンバーを伝えています。その中には、シャトルのシステムデータをステーションに搭載された機器に仲介するシャトルのオービター・インターフェース・ユニットなどがあります。 「それからブライアン、RSCも作動していません。OIUもOSVS同様にダウンしているようです。それもまたこの母線にヒューズを持っています。しかし、それは表の中に見当たりません。おそらくキャビンとペイロードの3本の電力母線がダウンしています。私達はどのような手順を踏むべきか議論中です。」とオチョアが伝えました。 しばらくしてダフィー船長が、若田は、自分はオービター・スペース・ビジョン・システムなしでもやれる自信があると言っていたとフライト管制室に無線で伝えました。 14日午後11時12分(日本時間) フライト・ディレクターのチャック・ショーがディスカバリー号の宇宙飛行士と直接話すことは珍しいことですが、ブライアン船長にZ1トラスの国際宇宙ステーションに取り付け作業は電気回路ショートの解析の為に更に中断を続けると伝えました。 No.3電源回路の14アンペアの電気ショートは、宇宙飛行士達がZ1トラスをディスカバリー号のカーゴベイ後部のマウント位置から持ち上げようとしていた午前9時57分に起こりました。 このショートは、シャトルのペイロードベイのキール・カメラとシャトルのシステムと宇宙ステーションのシステムとの通信中継装置であるオービタ・インターフェース・ユニットOIU、そしてトラスを宇宙ステーションの正確な位置に取り付けるのに必要なカナダ製のオービター・スペース・ビジョン・システムをダウンさせました。 14日午後11時に乗組員は、オービター・スペース・ビジョン・システムが別の電源回路から電源を取れるようにこの装置の取り外しを開始するように指示されました。 アームを操作する若田飛行士はトラスと宇宙ステーションを直接見ることができないので、このスペース・ビジョン・システムは、非常に重要な装置です。 ショーは、ダフィー船長に彼はZ1トラスをスペース・ビジョン・システムなしで取りつける自信があり必要であればチームは作業を続行すると伝えました。 しかし、彼は乗組員にまず最初にこの装置を別の電源から取ってみる作業を進めることを求めました。 更に、宇宙飛行士マイケル・ロペス-Alegriaがステーションのユニティーモジュールに入って若田飛行士にトラスの正確な位置を言葉の合図で教えることにしました。 「我々は準備はできました。それから配線と電源容量が十分であることも確認しました。」とショーはダフィー船長に伝えました。 「ノードでそれを行う時は、研究室に戻ったつもりで気楽にやってください。そしたらうまく行くと思います。合図で始めます。」 「了解。いい考えですね。あなた方がいかに難しいことをやってるのかは分かっています。我々は準備ができました。指示に従います。」とダフィーが答えました。 「了解。これは良いシミュレーションになりますよ。ちょっと信じ難いけどもね。」とショーが応えました。 15日午前00時18分(日本時間) 努力の結果、シャトル・ディスカバリー号に搭載されオービター・スペース・ビジョン・システムの修理は成功しました。ミッション管制室は、飛行士達にZ1トラスを取り付ける準備を再開するように伝えました。 タイムラインは、スペース・ビジョン・システムの電気回路ショートの為に2時間20分遅れて進行しています。 乗組員は、結局予定よりも2時間20分遅れて15日午前0時30分頃から遠隔操作のトラス取り付け作業を開始しました。 しかし飛行士達は、たとえスペース・ビジョン・システムがなかったとしてもZ1トラスの取り付けを成功させる自信がありました。 「我々は、ここに役に立つものが何があるかをを検討していました。我々は、ペイロードベイ・カメラとエルボー・カメラが動作していることを知っていました。」とダフィー船長は言っています。 「コウイチは、彼がVR研究室で調べたカメラBとCから得られる取り付け前の素晴らしい見取り図を持っていました。」 「それからもちろん、マイクをもっと近い場所に置いて良く見えるようにすることも考えました。」 「ですから我々はかなり楽観的でしたが、我々はあなたに従うつもりであることを知らせなくてはいけないと考えました。」 「ありがとう、ブライアン。我々もそれらの全てのコメントと同じ考えです。」と宇宙飛行士エレン・オチョアがヒューストンの管制室から応えました。 「私は、ここ(管制室)もかなりの楽観的だったと思いますが、我々は慎重な行動を取りました。実際あわてる必要はありませんでした。我々は、いかなる回避手段を試みるにしてもその前に、どの装置の部品が電源回路をダウンさせたのかはっきり理解したかったのです。」 「OK、よく分かりました。本当にありがとう。」とダフィー船長が応えました。 |