ロシアは政府の資金不足の為にミールを予定より早く捨てるかどうかの決定を延期しました。
ミールには現在2人の乗組員が8月25日まで残る予定ですが、宇宙局は交替チームを送る余裕があるのかどうか今だにわかっていません。飛行準備を完了させる為にこの決定は7月末までには下さなければなりません。 作動中の脱出カプセルの寿命が8月後半までに尽きてしまうので、現在のチームの滞在延長は不可能です。宇宙専門家達が資金問題について木曜日に議論することになっていましたが、会議は少なくとも一週間延期されました。 先週の会議で、宇宙官僚のトップはセルゲイ・キリエンコ首相に政府が資金を支払うように頼む書簡を送りました。彼らはミールの将来を決定する前に政府の反応を見たかったのです。政府は今年のミールの運営の為に配分する資金はありません。それどころか昨年のミッションの為の7千万ドルの借金さえあるのですと宇宙局の職員は言っています。 ロシア宇宙局はミールを1999年末まで軌道に残したいのですが、それには3200万ドルの費用がかかります。 8月にミールを放棄すると問題が起きます。取り残された130トンのステーションは徐々に軌道から外れてスピンに入り2年以内に地球に落ちてきます。その大きな塊は人が住んでいる場所に落ちる可能性もあるのです。 ミールをコントールしたままで廃棄するには更に費用がかかります。ステーションの高度を地球の方へ誘導しながら下げる為には、ロシアは何基もの貨物宇宙船を短期間の内に打ち上げミールとドッキングさせなくてはなりません。貨物宇宙船は自分のエンジンを使って直接ミールの軌道を下げていきます。そうすれば、ミールのほとんどか全てが、地球の大気圏に再突入したときに燃え尽きてしまうと思われています。 ミールは12年以上軌道に乗っているのです。 |