私は先週ヒューストンですばらしい時を過ごしました。CNNのチームが、新しい国際宇宙ステーションで使われる新設計の宇宙服を取材する為に到着しました。
それは、以前に飛行していたどれよりもはるかに容易に、個々の宇宙飛行士に適合できるようになっています。新しい宇宙服は古いNASAの宇宙服と同様に、パンツとトップの上下から成っています。異なる点は、新しい宇宙服は、個々の飛行士の体型に合わせて、腕や足にある連結した金属リングが伸縮できる事です。胴体上部は硬質ファイバーグラスでできていて、多くのサイズが揃っています。皆さんは、私に合うのはLサイズだと思っているでしょう。 私は、初めての宇宙服の訓練を終えた数人の飛行士と話をしました。彼らは、その宇宙服とそれがどのように作動するかの講習を受けた後に、ぞの宇宙服を着てジョンソン・スペースセンターにある40フィートの深さの水槽に入り、任務の模擬訓練を行いました。ちょうど今彼らは、シャトルが宇宙ステーションとドッキングして自動離脱システムが故障した場合にしなければならない事の訓練を行っているところです。2人の飛行士が、船外へ出て2つの飛行船を固定している90個以上の大きなボルトを外さなければなりません。それは大変骨の折れる仕事で、宇宙服の中にいる我々が会談した飛行士達は、作業を開始するとすぐに、怒鳴ったり息を吹いたりしていました。 私は又、NASAのバーチャル・リアリティー・バージョンも見てきました。その実験室はたいそうな物には見えませんが、1度バーチャル・リアリティー・ヘッドセットをつけると、シャトルや宇宙ステーションの周囲を飛行して、自分の手や腕で動かせる特別な手袋を使い、特殊作業を成し遂げる事ができるのです。 私が立ち寄った日は、宇宙遊泳をするジェフ・イソッフが実験室にいました。彼は、船外活動中の飛行士が飛行船から離れてしまった場合に使うジェット・パックの模擬訓練を行っていました。NASAはそれを、SAFER と呼んでいます。それは、非常の場合に飛行士を安全に飛行船へ連れ戻す小型ジェット推進装置を搭載した電子レンジぐらいのサイズの箱で、宇宙服の前部に取り付けられています。 今週私が見た物の中で最も驚いたのは、未来のロケット・エンジンでした。宇宙飛行士フランクリン・チャング-ディアッツは、それをライフ・ワークにしてきました。彼は大学でプラズマ・エンジンの研究を始め、現在48才の彼は、ヒューストンの研究室で、そのエンジンの実演バージョンにこぎ着けています。そのスケール・モデルはおよそ30フィートの長さがあります。 私は、プラズマ物理学者ではありませんが、チャング-ディアッツの説明では、このエンジンは次の様な原理で働きます。少量の水素をこのエンジンの片方の端に入れたとします。するとそれは、プラズマ状態に変わり、太陽の表面と同じぐらいの温度のガスとなって燃焼します。搭載されている送信機からの電波がプラズマを作り、連続した電磁波が、プラズマがエンジンの金属壁に触れないように円形の中央燃焼室でプラズマを維持します。超高温のプラズマは、排気ノズルの方へ動き、エンジンを推進するのです。 固体や液体燃料を使ったエンジンとは違って、プラズマ・エンジンは、はるかに効率的です。チャング-ディアッツは、皆さんが想像しているよりも1ガロンで何マイルも多く飛べると言っています。また今日のどのエンジンよりもはるかに高速だとも加えています。地球から火星まで90日で飛行できます。現在の技術の2倍の速度を出せるのです。 チャング-ディアッツは、このエンジンの開発を大学の学生のグループと共に行っていますが、彼らの一人のレニー・キャサディーは、飛行計画をたてていました。彼は、2018年5月16日までには打ち上げの準備ができると信じています。レニーが言っている日こそ、プラズマ動力の飛行船が火星へ出発する準備ができる日なのです。 これから2ヶ月は、宇宙の報道に当たる人たちは多忙な月となるでしょう。シャトル・ディスカバリー号は、9月21日に打ち上げ台へ移り、ジョン・グレンと彼の乗組員仲間は10月の第2週の打ち上げに備えてケープで過ごします。これからの2ヶ月間、グレンとその仲間に関する最新情報を伝えるジョン・グレン特別版のチェックを続けるように皆さんにお勧めします。 |