4月29日付け CNN Interactive TECH Space 掲載の論説記事

「ジョン・ホリーマンの The View forom Space 」


-----------------------------------------------------------------

 私は HBO のアポロ月探査計画を取り扱ったトム・ハンクスシリーズの映画「From
Earth to the Moon」については言及を避けてきましたが、非常に多くの皆さんがそ
れについて語る事を望んでいるようですから、そうしなければと感じています。ほん
とに偉大なシリーズです。

 私は、アポロ飛行船がなし得た事の一つが、今月アポロ規模の通信衛星で初めて試
みられようとしているので、この事を申し上げたいのです。昨年のクリスマスまで遡
りますが、ロシアがアメリカ製の通信衛星をバイコヌアから打ち上げました。アジア
サットの3つの通信衛星は22000マイルを航行してアジア地域のテレビがもっと良く
映るように役立つはずでした。プロトンロケットは4段階目までは順調でしたが、衛
星は運用する所よりもずっと低い軌道に乗ってしまいました。

 ヒューズ商用衛星の人達が、自分たちはこの衛星の軌道を慎重に調整しており、通
信衛星の役を果たせる適切な軌道へ移す為に、来月にもこの衛星を月の周囲へはじき
飛ばすと発表しました。このような事は、商用衛星ではこれまで行われた事はありま
せんでした、しかしアポロ13号はどのような作業が行われて乗組員が無事に地球に
戻って来たかは皆が良く知っています。

 できるだけ早く土星へ向かっているカッシーニ探査機は今週、速度を増す為にスリ
ングショット作業を行いました。金星へ接近することにより、時速16,300マイルま
で速度を上昇させたのです。現在は時速87,000マイルで航行しています。カッシー
ニは、2004年7月1日に土星へ到着する予定です。そこへ到着したときの事を話
せる事を期待しましょう。

 アンディー・トーマス飛行士は本当にホットシャワーをあびたいんですね。3ヶ月
も入浴できないことを想像してみて下さい。アンディーは今日もミールの飛行士とし
てそこにいるのです。そしてもう1ヶ月つづきます。私は先週、彼と彼の大変な経験
について語りましたが、彼は、家に帰ってシャワーをあびる日を指折り数えていると
言っていました。

 そしてまた、彼が行っている微少重力での組成培養などの実験は、培養チャンバー
内部から沸き続けるやっかいな気泡にもかかわらず順調に進んでいると言っていまし
た。

 宇宙でのネズミのことがCNNのホットトピックスで取り上げられ続けています。
私は、視聴者からの反応が多かった今週のシャトルコロンビアでのネズミの実験の記
事を書きました。飛行士達は生命の色々な段階で微少重力環境にどのように適応して
いくのかを知る為にネズミの実験を行っているのです。

 彼らがやっている驚くべき事の一つは、生まれたてのネズミを2週間、重力の影響
のない状態で重さを感じなくさせている事です。獣医であるリック・リネハン飛行士
は自分や多くの仲間がネズミはちょうど人間が行う様に重力に適応することを発見し
たと言っています。

 一匹のネズミは前足で餌のかけらを掴んでいましたが、のどが渇くと餌を離して水
場に行きました、餌が宙に浮かび上がっても何の問題もなくそれをつかんで食べ続け
ていました。

 この実験の目的は、人間の子供が微少重力で生まれる時に何が起こるかを知ること
です。もしネズミが何らかの兆候を教えてくれたら、人間の新生児も彼らが宇宙で発
見した様に適応するはずです。

 赤ん坊ネズミに関する驚きの一つは、母親が彼らの世話を好んでしないよいうに見
えることです。生まれたてのネズミの半数近くは今週前半までに死んでしまいまし
た。飛行士たちは、宇宙からの記者会見でこの事を述べる事はできませんでしたが、
地上基地の科学者達はこの悪いニュースを公表しました。

 来月は忙しくなりそうです。NASAはヒューストンで新しい宇宙ステーションの
説明を予定していますし、21回目の宇宙デイもやって来ます。私達がお話していた
宇宙デイの催しに関連したインターネットが行われます。皆さんたちのおしゃべりな
指を、NASAの職員やクリントン内閣、それに多分皆さんがここで読んでいる
レポーターと話す為にウォーミングアップしておいて下さい。  
 

-----------------------------------------------------------------

http://cnn.com/TECH/space/9804/15/holliman/index.html


-----------------------------------------------------------------  


   | Return to Main Page |