5月05日付け CNN Interactive TECH Space 掲載の論説記事

「ジョン・ホリーマンの The View forom Space 」


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 スペースシャトルコロンビアは地上に戻り、クルーもヒューストンに帰りました。
しかし最後の着陸は少し不安なものでした。

 シャトルを安全に着陸させる為に船長は、飛行の最後の数分間でいくつかの特別な
操作をしなければなりませんでした。シャトルは着陸1時間前に軌道を離脱し、時速
1万7千マイルの速度を着地時の速度およそ時速200マイルまで減速しなければな
りません。飛行船を降下させ減速させる為に船長は連続して旋回を行わなければなり
ませんでした。普通の航空機と違ってシャトルは、着陸時にエンジンを使う事ができ
ません。シャトルは滑走路で、二度と着陸やり直しのできない滑空飛行をするので
す。

 操縦系統は普通の航空機に非常に似ています。それらを働かせる為に、シャトル外
面の制御装置に電力を供給する必要があります。この電力は三つの補助電力装置
APUで発電されます。シャトルの方向舵や補助翼兼昇降舵、制動装置や前脚のステ
アリングを動かす油圧を発生させるために高速回転のポンプが装備されています。

 その回転数があまりに早いので、独自の冷却システムが必要です。標準の手順では
APUは着陸直前にスイッチが入れられます。着陸の前前日に少なくとも1つAPU
が働くことを確認する為に1つのAPUのスイッチが入れられます。先週土曜日に第
三APUがテストされた時にそれが故障してしまいました。

 NASAのマネジャーは、操縦反応は鈍くなるが一つのAPUでも着陸することが
できると伝えました。とは言っても、APUの一つを失った訳ですから、乗組員に
とっては恐ろしいことです。

 地上管制官は、軌道離脱のエンジン点火数分前に第1APUのスイッチを入れて、
しばらくして第2APUを入れ、着地直前に第3APUのスイッチを入れる事を決め
ましました。おそらく皆さん達はCNNでご覧になったと思いますが、これらの事は
全てなされて着陸もうまくいきました。でも、この故障したAPUは、二度とこのよ
うな事が起こらないように確認する為に分解点検されるでしょう。


 宇宙の獣医

 このミッションは大成功として歓迎祝福され、飛行士達は人間が突然覚まされた時
に、何故血圧の変化がバランス感覚を失なわさせるのかという多くの研究が成し遂げ
られました。多くの睡眠問題の実験が行われました。飛行士達は宇宙での睡眠中に不
快な時間を持たされました。誰が軌道上で興奮状態にならなかったでしょうか?ク
ルーのあるメンバーには自然睡眠促進剤メラトニンが与えられました、そして別のメ
ンバーには心理効果用の偽薬が与えれらました。私は偽の錠剤を与えた人は、誰が受
け取ったかを知っていると思うのですが、まだ確かなことは聞いていません。

 自分の頭に睡眠用のプルーブを取り付けられたクルーのメンバーの一人は、地球上
では枕の周囲でこんなにガンガンやられたのでは誰も眠る事はできないでしょうが、
微少重力ではそれを感じることさえありませんと指摘しました。

 リック・リネハンはミッションの始めの内は、動物たちの救急医療医師になってし
まいました。獣医の飛行士が船内では母親ネズミが生まれたてのネズミに乳を与えな
いと指摘して、ネズミの命を救くうのを手伝ってくれる仲間の飛行士を募りました。
リネハンとカナダの外科医のデビッド・ウィリアムスは赤ん坊ネズミの皮膚に注射し
て、他の飛行士達は病気のネズミを手で暖めたり、洗ったり乾かしたりして健康に戻
る用にうまく取り計らいました。それは本当にうまいき、数十匹のネズミが生き延び
ました。

 この7人の乗組員とコロンビアは8月に更に脳の実験をする為にもう一度軌道へ旅
する話もありましたが、NASAは2つの理由でこれを許可しない事を決めました。

一つ目の理由はシャトルのカーゴでのニューロラブ全ての科学目的は成し遂げられた
事、2つ目の理由は、地上基地の科学者達が、何故船内の半数以上のネズミが母親ネ
ズミによって餓死させられるのを許してしまったのかを理解していないからです。
この2番目の問題はこのミッションの為にネズミを準備した多くの生物学者や医療科
学者にショックを与えました。彼らが何が悪かったのかを理解するまでニューロラブ
は地上で行われます。

 
次で終了かミール

 7月始めの次のシャトルのミッションで、ディスカバリーは、部屋のような貨物室
を取り付けてミールへ旅立ち、アンディー・トーマスを地球につれて帰る準備をして
います。スペースラブモジュールには臨時の貨物室が設けられています。なぜなら今
回がシャトルがミールへいく最後の飛行になるからです。数百万ドルのハイテク装置
をミールへ送っているエンジニアや科学者達は少しでもそれを持って帰りたいので
す。

 ミールの将来は日毎に明らかになってきました。ロシア宇宙局はCNNにミールは
おそらく今年以降は人は居住しないだろうと言っています。現在の乗組員は、この秋
に任務が終了した時は照明を消してステーションを後にするだろうと言う人さえいま
す。

 ミールのプログラムマネージャーのバレリー・リューミンはシャトルディスカバ
リーでミールまで行きスペースステーションを維持するおおくの理由があるかどうか
を自分自身で見て決定します。

 ロシアは次に訪れるプログレス貨物船を使ってミールの軌道を下げていく計画を
持っています。過去にはシャトルや無人貨物船がミールの軌道を上げて宇宙に維持さ
せてきましたが、今度はその反対の事をするわけです。この計画は宇宙ステーション
を一つ一つのピースに分離してその部分をそれぞれ大気中に落下させるものです。
ミール最終部分は基礎ブロックから成っています。12年前に打ち上げられた最初の
ピースはクリスタルモジュールと言って科学研究や居住に使われてきました。これら
の2つのピースはミールが最終軌道を終えると海洋に落下していきます。ミールで最
後の月を過ごしているアンディー・トーマスは宇宙ステーションが死ぬのを見たくな
いと言っていました。彼はステーションを少なくともあと一年軌道に残しておきたい
と思っています。

 実際の所、ロシアは宇宙開発計画に対して深刻な資金問題を抱えています。私と話
した人たちは、ミールに滞在し続けたり、新しい宇宙ステーションの国際パートナー
の請求額を支払う事はまさに不可能だと言っています。  

 NASAのチームとボーイングのオフィシャルは、ロシアのニューステーションの
遅れと共に一週間以上も後もどりしています。今年暮れまでに宇宙ステーションの建
造をスタートさせる気持ちをなくす総意もうまれています。7月に最初のピースを打
ち上げるという当初の目標は、総合的に予定はなくなりました。12月か来年1月の
打ち上げが有力なところでしょう。  

 今週私のお気に入りの記事は、バージニアのワロプスアイランドの飛行施設から
やってきました。高校生の4つのチームは、宇宙飛行の実験準備でその年。を費やし
ました。そして彼らは今週、彼らの装置をサウンディングロケットに積み込んでその
飛行を見る為に打ち上げ台にいます。この学生達は、メリーランドやノースキャロナ
イナやイリノイやミネソタからやって来ました。学生達は一年間ずっと彼らの実験の
作業を行ってきました。そして今週それらの飛行を見る為に到着したのです。何が起
こるかはまたお知らせしましょう。

 来週の宇宙は私にとって忙しくなりそうです。私は新しい宇宙ステーションの一連
の説明を聞く為にヒューストンに出向きます。来週はそこからお話しましょう。    

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http://cnn.com/TECH/space/9805/05/holliman/index.html


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