CNN Interactive TECH Space は
「使用不能になった衛星が地球周回軌道を抜けて月へ向かう
」
という見出しの記事を報じています。
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ブースターロケットのトラブルで間違った軌道に投入された通信衛星が、現在巧妙
なサルベージ計画の一環として月へ向かっています。
HGS-1 は木曜日地球を回る最終周回上で月をねらって大事なエンジン点火を行い
ました。エンジンは2分間足らず燃焼し、この衛星の所有会社ヒューズのスポークス
マンは「全てがうまく行っているようだ。」と伝えました。
この衛星は HGS-1 として知られており高出力のテレビ送信用衛星ですが、自ら適
切な軌道の高度23000マイルまで上がる力は持っていません。
そこでエンジニアたちは、アポロ月面着陸計画以来行われていなかった何かを試み
ることを決心しました。この数週間彼らは、衛星に搭載されているロケットモーター
を何度も点火してそっと衛星を押し出して、217マイル対22,300マイルの長楕円軌
道に載せるつもりです。
5月7日の最終点火で HGS-1 は9日間の月旅行に出発し、月の引力を利用して地
球に戻ってくるのです。
この為に衛星に搭載されている3,700ポンドの推進燃料のほとんどを使ってしまい
ますが、もし成功すれば HGS-1 は5月末には地球の赤道上の円形軌道に復帰するこ
とができます。
将来のミッションへの有益性
「私も含めて否定的な見方をする人達もいます。でもこの種の事は「さあ、分かり
ません。できるとは思わないけど。」から「もちろんできます。」というふうに展開
していくのです。」とこのミッションのマネージャーのマーク・スキッッドモアーは
言っています。
もしこの計画がうまくいけば、初めて商用衛星が月に行く事になります。また、民
間の管理で、衛星を連れ戻して適切な軌道へ投入する大規模な挑戦も初めてのことで
す。
HGS のこのミッションを援助するのは、合衆国とアメリカ空軍、NASAのゴッ
ダードフライトセンターそしてブラジルの EMBRATEL 社です。
「NASAは重力を利用して探査機を内惑星に送るミッションを行っていますが、
通信衛星を地球の軌道に戻そうと試みた事はない。」とロナルド・スワンソンHGS
社長は社内ニュースで語りました。
スワンソンは、「惑星の軌道を使った自由帰還」に類似した事は30年近く前にア
ポロ月計画の初期の段階で使われていたと指摘しています。
他の会社のスポークスマンは、「もしこの技術が使えるようになれば、将来の宇宙
開発計画のコストを下げる可能性を高める。」と言っています。
「月を使った軌道投入が何を意味するのか調査はまだ始めてませんが、ミッショ
ンのコストを下げるか、同じコストで軌道上のペイロードを増やす事ができる事は確
かです。いずれにしても将来の衛星計画に著しく役にたつはずです。」とヒューズ・
グローバル・サービス社の副社長マーク・シュエン氏は言っています。
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書き出しですので詳細は下記のページで御確認ください。
http://cnn.com/TECH/space/9805/08/crippled.satellite/index.html
CNN Interactive TECH Space
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