アメリカ空軍は、12億ドルの費用をかけたタイタン4B型ロケット・ミッションが軍事衛星を適切な軌道に乗せることができずに3度連続の失敗となったと述べました。
「これはアメリカ空軍にとって明らかに非常に挫折した日です。このミッションは、我々が望んだ行く手の終端ではありません。」と空軍のケープカナヴェラル打ち上げ場を管理している第45宇宙航空団の旅団将軍ランディStarbuck司令官は、記者会見で述べました。 Starbuckは、ケープカナヴェラルの発射台から午後12時30分EDTに打ち上げられたタイタン・ロケットは、巨大なノーズコーンで覆われた10,000ポンドのMilstar通信衛星を、近地点460マイル(740.3km)、遠地点3,105マイル(4,997km)の楕円軌道に投入してしまったと述べました。 タイタン4B型ロケットが衛星を宇宙に持ち上げた後は、液体燃料のセントール上部ユニット・ブースターが3度燃焼して、この衛星を赤道上空22,300マイルの軌道に持ち上げることになっていました。 Starbuckは、ブースターは予定の3度の噴射を行なったが、予定よりもはるかに早い時間に噴射して、衛星は予定よりも4時間も早く切り離されたと述べました。 「午後1時00分EDT過ぎころに我々は、変則データの受信を開始しました。」、彼は述べました。 今回のやりそこなったミッションは、17億ドル以上の値札を奪い去った2度の失敗の後での空軍の連続3回の失敗となります。 昨年8月タイタン4A型ロケットは、飛行後1分も経たないうちに爆発し、今年4月9日には2億5000万ドルのミサイル警戒衛星が間違った軌道の中で座礁しました。 金曜日に打ち上げられたタイタン・ロケットは4億3310万ドルの値札を持っていました。そしてMilstar通信人工衛星は8億ドルと見積もられています。 両方とも、ロッキード・マーティン社によって製造されたものです。 「あるシステムで3回も連続して失敗したということは、確かに何かが間違っている。」と、Starbuckが述べました。 この失敗は、アメリカ合衆国のもう2つの衛星打ち上げ計画にも関連性がある可能性があります。 日曜日に打ち上げ予定の2億3000万ドルの民間通信衛星を運ぶボーイング社のデルタ3型ロケットは、セントール・ブースターの修正バージョンを使うことになっています。 ボーイング社のスポークスウーマンは、この会社は日曜日の打ち上げ延期を決定したと述べました。 「私達は、データを調べる為に火曜日まで待つことに決めました。」と、彼女は述べました。 一方NASAは、5月15日にアトラス・ロケットで気象衛星を打ち上げる予定ですが、これもセントールを使っています。 Milstarは、アメリカ軍の最も洗練されて高価な通信衛星です。 この中継衛星は、冷戦の時、核戦争でも生き残ってアメリカのリーダーと世界中の軍隊とのコンタクトを維持するように設計されました。 すでに軌道上にある2つのMilstar衛星は、コソヴォの空戦のような紛争で巡航ミサイルの情報に照準を定めて送信するのに使われてきました。 軌道を周回する交換機は、艦、潜水艦、軍用機、戦闘中の軍隊に妨害のない通信を提供します。 ----------------------------------------------------------------- 詳細は必ず下記のページで御確認ください。 http://www.cnn.com/TECH/space/9904/30/rocket.launch.02.reut/index.html |