ボーイング社のデルタII型ロケットは、グローバルスター世界電話ネットワーク衛星を軌道へ投入し、大きな損失を出した連続打ち上げ失敗でよろめいているアメリカ民間宇宙産業界への大きな励ましとなりました。
このロケットは、フロリダ打ち上げ基地周辺の嵐っぽい天候の為に2日間遅れた後、ケープカナヴェラルの発射台を離れて炎と煙をひらめかせながら午前9時48分EDTに飛び立ちました。 ケープカナヴェラルから打ち上げられた無人ロケットの成功は、4月と5月に3つの衛星を間違った軌道に入れて大損害を出した連続打ち上げ失敗からは初めてのものです。 前回失敗したデルタIII型ロケットは、デルタII型の改良版でした。 他の最近のアメリカの打ち上げ失敗では、地球イメージング衛星を失った1998年4月のタイタン4型と1998年8月のデルタ3型ロケットの打ち上げ直後の爆発があります。 これらの打ち上げ失敗は、30億ドル以上の損害を出し、あらゆるアメリカ航空宇宙会社のミッションスケジュールを混乱させました。 今回の打ち上げ成功は、グローバルスター社を救うことにもなりました。 ローラル・スペース&コミュニケーションによって率いられる国際コンソーシアムは、1998年ウクライナでZenitロケットが離昇直後に爆発してその会社の12個の衛星を破壊するという大きな打ち上げ失敗で苦しんでいました。 その損失の後グローバルスター社は、彼らの信頼をボーイング社製のデルタII型に託すことに決めました。 この会社は、今年中にあと4回のデルタII型ミッションを行なう予定です。 木曜日に打ち上げらた4個の衛星は、すでに軌道上にある20個の衛星に加わります。 8個の衛星が、このデルタII型で昨年打ち上げられ、今年12個がロシアのソユーズ・ロケットで宇宙に運び込まれました。 グローバルスターは、9月に開始される民間電話サービスの為に32個の軌道衛星を必要とします。 このシステムが稼動すれば、実際世界中何処からでもかけられる携帯電話となります。 ----------------------------------------------------------------- 詳細は必ず下記のページで御確認ください。 http://www.cnn.com/TECH/space/9906/10/delta.launch/index.html |