6月15日付け
CNN Interactive Spaceは

NASAは次期エルニーニョ監視衛星を打ち上げます。

という見出しの記事を報じています。

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 天気の話は、大抵の人達がおしゃべりするときにあたりさわりのない話題ですが、科学者達にとってはそうではないようです。何故なら地球の風に関する重大なデータが不足しているからです。

 NASAは、海洋風と気象の関係を調べることでこのギャップを埋めることができる衛星の打ち上げ準備を行なっています。

 クイックスキャット・ミッションは、地球規模で吹く海洋風の速度や方向、その気象パターンや海流への影響を観測するように設計されています。

 コロラド州のボール・エアロスペース・テクノロジー社で製造されてNASAのジェット推進研究所によって運営管理されるクイックスキャット衛星は、金曜日午後7時15分EDTにカリフォルニア州のバンデンバーグ空軍基地からタイタンII型ロケットに搭載されて打ち上げられる予定です。

 「我々が明日の天候を予報することができない大きな理由は、我々が今日の天候を知らないからです。もしあなたが天候を予報するための完璧なコンピューターの大気モデル持っていたとしても、そのモデルの初期値設定方法を知らなければ、それは内にも外にも役に立たないものです。」と、クイックスキャットに搭載された風速計担当の主任研究員であるオレゴン州立大学の海洋学者マイケルFreilichが述べました。

   クイックスキャットは、それを変えるように設計されています。



 9300万ドルの2年間のミッションは、気象学者や海洋学者に毎日、海洋風の詳細なスナップショットを提供すると期待されます。

 それは、地球がその下を自転する極軌道上から幅1,100マイルの観測帯で、地球の凍っていない海の90パーセントをカバーします。

 これらの風速や風向のデータを収集することは、気象予報を大幅に改善して、エルニーニョ現象やこの春に国特有の降雨を枯渇させた乾いたラ・ニーナ・パターンのような異常気象に関する理解を高めるはずです。

 そしてまた科学者達が大西洋のハリケーンやアジアの台風や全世界に及ぶサイクロンの位置や構造や強さを知るのに役立つでしょう。

   このデータはスキャタロメーターと呼ばれる装置で収集されます。 それは海洋表面にマイクロ波を反射させ、海面上の風によって生じる反射信号内の波形を測定します。

 この観測装置は、現在の観測船や観測ブイで行なう1日の観測の百倍以上を行なうことができ、また現在では観測不可能な地球上の場所の観測も行ないます。

 このクイックスキャット衛星は、1年という記録的な速さで製造されました。何故なら科学者達が、故障している前のNASAのスキャタロメーターをより早く取り替えたかったからです。

 それは、1997年6月に太陽電池が故障しています。

 風の観測は海洋学者の研究にとっても重要です。何故なら風は海洋を動かす運動量の唯一の源だからです。とFreilichは言っています。

 「それらは、波を発生させます。波は人々にサーフィンをさせたり、船長が操舵しなけばならなかったり、港を沈泥でふさいだり、浜辺を侵食したりします。」

 「風は海流や沿岸性の海洋循環の原因でもあり、経済的な影響も及ぼします。それらは、漁業や海岸の生態系を支える栄養豊富な海水の湧昇を引き起こすからです。」

 「海は地球表面の70パーセントを覆っていますが、その気象的な測定値はわずかしかありません。そこに誰も住んでいないからです。」とFreilichが述べました。      


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詳細は必ず下記のページで御確認ください。

http://www.cnn.com/TECH/space/9906/15/quikscat.preview/index.html



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