月曜日、天文学者達は、超巨大ブラックホールに吸い込まているらしい物資を初めて見つけました。
彼らは、この物質はブラックホールであると思われるものの方へ600万mph(1000万km/h)以上の速度で引き寄せられていると言っています。 NASAのゴダード宇宙飛行センターのチームによって書かれた天体物理学ジャーナル・レターの記事に彼らは、1億光年離れた銀河の中央にあるブラックホールの縁に非常に近い所で見つかった鉄から放射されているるX線を見つけたと書いています。 「我々は、鉄から出ている1本の放射線を調べています。」と、この研究を率いている天体物理学者ポール・ナンドラが電話インタビューに応えて述べました。 「この放射線は、ブラックホールに非常に近いところから放射されています。おそらくこのブラックホールの軌道を回るディスク上の物体から出ていると我々は思っています。」と、彼は述べました。 ブラックホールの引力は非常に強いので、光でさえもそれから逃れることはできません。 押しつぶされた星によって形成されるブラックホールもありますが、他のブラックホールは、小さな領域に何十億個もの太陽が凝縮するのに等しい質量をもった超巨星なのです。 これまでのところ、科学者達がそれを見ることができる唯一の方法は、ブラックホールに引き寄せられながらその回りを渦を巻いて回る物資の降着ディスクを見ることだけなのです。 渦を巻いて回る物質は、ゴダード・チームが使っているようなX線望遠鏡によって観測できる一種のエネルギーを放射します。 それは「事象地平」として知られるある特定のポイントを過ぎると見えなくなります。それは、このポイントよりも前だけで見えるのです。 しかしながら天文学者達がこれまで見てきた物は、この降着ディスクで跳ね返った物質でした。 現在まで、彼らは最終的にブラックホールの中へ飛び込んだ物を見たことはありません。 ナンドラと彼の仲間は、ついにそれを見たと思っています。 彼らは、降着ディスク上の超高温ガスを調べる為に1993年に日本とアメリカが打ち上げた宇宙学と天体物理学の高性能衛星(ASCA)を使ってNGC3516銀河を調べていました。 このガスから放射されたX線の中に閉じ込められたエネルギーは、天文学的ドップラー効果で「赤偏光」した奇妙な特徴をしていました。 観測者の前を列車やトラックが通過する時にその警笛の音の波形が伸縮して、その音色が上下するように、光が地球から高速で離れる時には光は伸びて赤偏光します。 今回の場合、変化した光を解析すると、鉄がブラックホールの方へ向かっておよそ650万mph(1050万km/h)の速度で動いていることを示していたと、ナンドラは述べました。 「この証拠は、かなり信頼のおけるものです。」と、彼は言っています。 「しかしそれは、このデータに関する我々の解釈です。」と、彼は電話インタビューで付け加えました。 ナンドラと一緒に作業を行なったゴダードの天体物理学者リチャードMushotzkyは、ブラックホールの中へ落ちていく物資の証拠を見たと報告があったのは初めての事ですと、述べました。 「誰も、この流入の直接の証拠を見たことはありません。」 |