NASAのガリレオ探査機から得られた新しい証拠は木星の月エウロペの地殻の下に液体の海が存在するという理論をさらに強く支持しいると、科学者達がこの探査機の最新のフライバイから得られた結果を分析して月曜日に報告しました。
この発見はこの月の氷の地殻の下に生命が存在することも間接的に支持するものです。 専門家の中には、原始有機体が地球の海底火山火道近くで生存しているようにそこでも生存している可能性があると信じている人もいます。 「もし生命が形成されたり生存できる環境を探しているのなら、明らかにここがその適所なのかもしれません。」とパサデナのNASAジェット推進研究所のガリレオ計画の科学者トレンス・ジョンソンは言っています。 ガリレオは、1月3日にこの月の上空218マイルをフライバイした際に磁場の測定を実施しました。 研究者達は、以前のフライバイの時からこの月の磁気的北極点に変化があったかどうか知ることができると期待していました。 磁気的北極点は、方位磁針の使用が困難になるがごとく5時間半ごとに逆になっていることが判明しました。 塩水のような伝導性のある液体の層が地下に存在するということがこの磁気の転換を最も良く説明できると科学者達は言っています。 「私は、この発見はエウロペの地表下に液水の層が本当に存在するということを我々に教えているのだと思います。この新しい証拠は、海の存在をはるかに高い説得力を持って推論させるものです。」と探査機の科学者マーガレットKivelsonが述べました。 ボイジャー探査機と同様に前のガリレオのフライバイで撮られた写真も 反射する平地の地下に海が存在することを強く示唆しています。 しかし研究者達は、海がまだ存在するのか、以前には存在したのかどうか確かめた訳ではありません。 「全ての地質学的証拠は、地質特性が形成された時期に関係しています。」とジョンソンは言っています。 「ほとんどの地質学者はこれを非常に最近のものだと感じていますが、この分野の他の人達の中にはこの地表は最高5億年も経つ古い可能性があると言う人もいます。」 「この最新の発見は、液体の水が地表下にまだ存在することを支持している点が特に重大です。宇宙や太陽系は実際には水で溢れているのに、そのほとんどは凍っています。エネルギー源となる液体の水は、生物学者にとって非常に重大です。」とジョンソンは言っています。 1995年に木星に到着したガリレオは、もうこれ以上エウロペと接近遭遇する予定はありません。 別の探査機エウロペ・オービターが、現在2003年打ち上げに向けて開発中です。それは、2008年にこの月の軌道を周回し始めるでしょう。 |