金曜日NEARは、エロスを回る軌道を予想よりもわずかに大きいおよそ130マイル(208km)の高度まで狭めました。しかしこれは、十分に許容範囲に入る距離だとミッションの科学者達は言っています。
小惑星を回る最初の人工衛星となったNASAのロボット宇宙船は、今回初めて使うレーザー距離計などの多様な高性能観測機器を使って来月までエロスの地表の地形や重力場を調査します。 地球近傍小惑星ランデブー(Near Earth Asteroid Rendezvous NEAR)探査機は、2月14日から一年間の軌道周回を始めています。 科学者達は、エロスの詳細な研究が太陽系の起源に関する手がかりを提供するかもしれないと期待しています。 NEARは、およそ200マイル(320km)の高度でエロスの軌道を周回してきました。 金曜日15秒間のエンジン燃焼が、探査機をより近づくように推進しましたが、当初推定されていた目標の124マイル(200km)の距離に到達するには不十分でした。 「燃焼が少し短かったようです。しかし、これでも十分です。」とNEARプロジェクト・ミッション・ディレクターのボブ・ファーカーは言っています。 探査機は、今週始めレーザー距離計で狙いをつけ、マンハッタンの2倍の大きさの宇宙の岩に赤いビームを照射しました。 NEARがエロスに更に近づくとき、科学者達はもっと広範囲にレーザーを使う計画をしています。それがジャガイモ形の小惑星の地表特徴を正確に計測することを可能にします。 「我々は、エロスの素晴らしい形状モデルを得ることができるでしょう。おそらく、光学機器で測定した時よりも正確でしょう。」とファーカーは言っています。 エロスに対して3mph(5km/h)で動いているNEARは、現在の距離から3回その軌道を縮めていきます。 4月1日のもう一つのエンジン燃焼が、NEARをエロスから60マイル(100km)の距離の軌道にまで押し込みます。NEARは現在地球から1億5200万マイル(2億4500万km)の距離にいます。 ミッションの科学者達には、NEARをエロスの方へ近づけるのに毎回慎重に進めるちゃんとした理由があります。太陽を回る時のような離心円法でエロスを回るとNEARは転げまわってしまうからです。 「我々は、NEARを小惑星にぶつけたくありません。それで、我々はゆっくりと慎重に事を進めているのです。」とファーカーは言っています。 |