NASAの2つの主要宇宙望遠鏡などの異なる望遠鏡から得られたデータを合成して、超新星の残骸の多面的な写真を作ったと、天文学者が今週発表しました。
E0102-72という名前の残骸は、小マゼラン雲として知られる近傍銀河で爆発した星の余波です。 この銀河は地球からおよそ190,000光年離れているので、見えている残骸は190,000年前のものであり、爆発が起こっておよそ1000年経った時の光景だとハーヴァード-スミソニアン・宇宙物理学センターの天文学者が声明で述べています。 この写真は、赤色をオーストラリア望遠鏡コンパクト干渉計の電波データで、緑色をハッブル宇宙望遠鏡からの光学データで、青色をチャンドラX線望遠鏡からのX線データで合成しています。 この星は、時速2000万km(1200万mph)を超える速度で外側へ爆発して、周囲のガスと衝突しています。 この衝突は、2つの宇宙の衝撃波なるものを発生させて、1つは外側へ進み、もう1つは爆発で吹き飛ばされる物資の中へはね返っていると天文学者は言っています。 ガスの中の磁力線の周囲を非常に高エネルギーの電子がらせん状に進むことで発生する電波が、外側へ進む衝撃波をたどっているのが赤色で示されています。 青色で示されるチャンドラのX線写真は、逆方向にはね返ってくる衝撃波によって、摂氏何百万度にも熱っせられているガスを明らかにしています。X線データは、このガスには酸素とネオンが豊富にあることを示しています。 これらの元素は、星内部の核反応によってつくられて、超新星のそばの宇宙へ投げられています。 ハッブル宇宙望遠鏡の光学写真は、摂氏およそ30,000度にまで冷却された濃い酸素ガスの塊を緑色で示しています。 異なるタイプの望遠鏡で撮られたこのような写真は、天文学者達に超新星爆発のより完全な写真を提供したと、彼らは言っています。 このようなデータは、彼らが生命に必要な元素がどのように拡散していったかを図式化し、銀河の中へ広がる時の物資のエネルギーを測定することを可能にするかもしれません。 画像はここで入手できます。 |