地球フライバイ直前に、彗星を追跡する探査機の視力に改善が、見られたとNASAの科学者達は言っています。
NASAのスターダスト探査機に搭載されたナビゲーション・カメラは、その光学表面に異物が付着して何カ月も故障したままでした。 しかしスターダストのエンジニア達は、この無人探査機のカメラの一部をヒートアップさせる命令を送って目障りな付着物を蒸発させて取り除き、かすんだ視力を鮮明にしました。 昨年、探査機を彗星へナビゲートする為に恒星の写真を撮るオンボード・カメラに問題が生じていることが発表されました。地球へ送られてくる写真が予想よりもぼんやりしていることが判明したのです。 「異物は、打ち上げ後に探査機から逃げるガスと共に外れたのかもしれない。」とスターダスト・チームは木曜日に出した声明で結論付けています。 「カメラの光学コンポーネントを熱した後、チームはカメラを再テストして非常にクリアーな写真を受信しました。この修復で、探査機が彗星へ接近する時の最終ナビゲーション作業ができるようになりました。」とカリフォルニア州パサデナNASAジェット推進研究所に勤務するスターダストのエンジニアは言っています。 スターダスト探査機は、1999年2月に打ち上げられた故郷の地球へ接近遭遇する直前にその視力を取り戻しました。 スターダスト打ち上げ時にロケットに搭載されたカメラで撮影されたムービー 冷蔵庫サイズの探査機は月曜日に地球の3,700マイル(6,000km)以内を飛行しながら地球の重力を得た後、最終目的地の彗星ワイルド-2方向へはじき出されて速度を増します。スターダスト探査機は、秒速6.2マイル(秒速10km)で飛行を続け2004年に氷の塊に到着するはずです。 この2億ドルのディスカバリー・ミッションは、月以外の天体からサンプルを採取して地球へ持ち帰る初めてのミッションです。 探査機は、彗星と宇宙塵粒子のおみやげを2006年にユタ砂漠に投下することになっています。 スターダストが持ち帰ったサンプルを研究することで、科学者達は彗星が生命形成に必要な水や有機物資を運んでいるのかどうか知ることができるはずです。 彗星は太陽系で最も古い天体だと考えられており、45億年前に太陽や惑星が形成された時の原始物資を含んでいる可能性があります。 スターダスト探査機のこれまでの記事 |