リニア彗星が太陽系内で崩壊した時、天文学者達は宇宙の最前列の座席に座っていました。
現在、天文学者達は、リニア彗星の華々しい死を精細に調べるためにたくさんの観測装置をこの彗星に向けて事実分析のレポートをまとめています。 「我々は、ばらばらに崩壊した珍しい彗星の目撃者です。彗星の謎を解くためには、我々はどうしても逆にその形成過程を調査しがちです。これは、テープの巻もどしボタンにぶつかったようなものです。」とハッブル宇宙望遠鏡でこの彗星を観察したハル・ウィーヴァーは言っています。 昨年夏にリニア彗星が地球の観測者にとって最良に位置となる太陽に接近した時にいくつもの破片に分解しました。それまで科学者達は核まで含んだ彗星の完全な崩壊を見たことはありませんでした。 原始太陽系まで遡る原始時代の氷と岩の塊である彗星は、宇宙をつくる基礎単位と思われています。 科学者達は、その1つの崩壊を目撃したことで、太陽系の起源に関する謎の鍵を開けることに期待しています、。 「我々は、惑星の形成方法に非常に関心があり、彗星の組み立てられ方を解明することがその過程の第一歩です。」と他の科学者達一緒にリニア彗星の研究結果をサイエンス・ジャーナル5月8日号で発行したウィーヴァーは述べています。 その質量と彗星が崩壊した時にどれくらいの氷が蒸発したかを測定することで、科学者達はその大部分は流星のような物質から形成されていると判定しました。 言い換れば、それは汚れた雪だるまというよりも雪が混じった泥の球であり、そのことはリニア彗星が氷が岩石核上で凝結しにくい比較的太陽に近い場所で形成されたことを示唆しています。 彗星崩壊の観測は科学者達に多くのデータを提供しましたが、さらに多くの疑問を残すことにもなりました。 リニア彗星が16個の大きな破片に崩壊したことは、彗星が粗石の重なりから成る核を持っているという多くの理論とは矛盾しません。 しかし科学者達は、昨年7月にこの彗星が溶解した後、何億キログラムもの質量が失なわれたことについて説明できません。 彼らは、この彗星の大部分はSOHO衛星やチリの大型望遠鏡でも観測できない非常に小さな破片に崩壊したのではないかと推測しました。 リニア彗星は、太陽によって熱せられると彗星を砕いてしまう低レベルの一酸化炭素や高揮発性化合物を含んでいました。 リニア彗星はかなり高速で回転していてそれが、崩壊に寄与したと説明する科学者もいます。前に小惑星と衝突してそれが構造的高潔を弱めたと説明する科学者もいます。 「結論としては、この彗星に何が起こったのかという謎がまだ残っているということです。」とウィーヴァーは言っています。 昨年の記事 |