従来の物理の法則では説明できない謎の力が遠方にある2つの探査機を引っ張って、天文学者を当惑させています。
太陽系を互いに反対方向に何十年も飛行を続けているパイオニア10号とパイオニア11号は理論上あるべきはずの間隔があいていないと天文学者は言っています。 NASAの研究チームは、何が2つの探査機を減速させているのか突き止めようと試みていますが、そのかいもなく結果は出ていません。 「何かが船を減速させているのですが、我々はその源を突き止めることができません。」 ニュートンの法則で予測されるよりも探査機は速度が遅くなっているのです。」とNASAのジェット推進研究所の科学者のジョン・アンダーソンは言っています。 1970年代に打ち上げられたこれらの探査機は木星よりも遠くを飛行しています。 しかし天文学者達は、2つの探査機の距離を高い精度で計測することができています。 パイオニア10号は、予想に反して太陽から離れる速度が落ちています。彼らは、何らかの天体が影響しているのではないかと推測していました。 しかし、彼らは、太陽系の反対側を飛行しているパイオニア11号も同じ動きをしていると知ったとき、その理論を修正しなければなりませんでした。 「それは同じ大きさで同じ方向から来ています。つまりその方向は太陽です。両方の場合ともその力は太陽の方をさしています。」とアンダーソンは言っています。 天文学者達は、探査機の距離を計算するのに無線信号のドップラー偏移を調査しました。 大規模な分析の結果、彼らは計測誤差、燃料漏れ,熱放射による減速の可能性は除外視しています。 多分、船は未知の力を生み出しているのですとアンダーソンは言っています。 「誰も、従来の法則での説明を考えつきません。一つの可能な理由は重力の変形です。」と彼は言っています。 現在海王星をはるかに超えて飛行しているパイオニア10号が4月にどうにか地球へ信号を送ってきた時、天文学者を驚かせました。パイオニア11号との無線通信は1995年に終了しています。 ボイジャー1号や2号のような他の深宇宙探測機では、互いに異なる推進システムを使うので科学者達は遠方の重力を計算することはできませんとアンダーソンは言っています。 アンダーソンと彼の仲間は、この研究結果をフィジカル・レビューに掲載しました。この彼らの発見は、現在ロスアラモス全米研究所の 科学アーカイブサイトで閲覧することができます。 |