探査機が初めて小惑星に着陸した最後の瞬間を記録したムービーが公開され、ギザギザして石ころだらけで奇妙な形の陥没がある遠い世界を写し出しました。
NASAによってリリースされたこの1分間のムービーは、今年2月12日に小惑星エロスの塵だらけの表面へ大胆な着陸を試みたNEARシューメーカー探査機の降下の最後の様子を写しています。 この自動車サイズのNASA探査機は、着陸前に遠い宇宙をさまよう巨礫の軌道を1年間回って、そのジャガイモ形の岩石のかけがえのないデータや写真を地球に送り続けました。 この探査機は、もともと着陸するようには設計されていませんでした。 NEARシューメーカー探査機は、そのミションの間、扁平軌道をころがりながら回る長さ21マイル(34km)の小惑星の多数のムービーを撮りました。 NEAR(地球近傍小惑星ランデブー)のチームは、探査機が降下するときの最後の3マイル(5km)で撮られた64枚の詳細な写真を使って最後のムービーを作りました。 探査機が表面へ向かって降下する際に、NEARシューメーカーのデジタル・カメラは、1分間におよそ2枚の写真を撮りました。 最後のフレームは、着地直前の高度422フィート(128メートル)から撮られたもので、ゴルフボールの大きさまで識別できます。 「このムービーは、エロスの表面の複雑な性質を理解する大きな手がかりとなるものです。これは我々がエロスを最も身近に見ることができる写真で、我々の研究にとっては信じ難い程に貴重なものです。」とこの2億ドルのミッションの撮像担当者のマーク・ビンソンは言っています。 最後のフレームの下半分が黒くなって写っていないのは、探査機がエロス表面に接地した時のショックでデータの送信が途中で停止した為です。 NEARシューメーカー探査機は着陸後も生き残って、γ線の測定値を、延長された2週間のミッションの期限が切れるまで地球に送り続けました。 現在地球から1億9700万マイル(3億1500万km))離れているエロスの南半球の表面にいるNEARシューメーカー探査機は、現在沈黙を続けています。 NEARシューメーカー探査機のその他の記事 各種フォーマットのムービーはここで入手できます |