これから宇宙を漂う衛星を2人の宇宙飛行士が手で捕まえるという前代未聞の作業が行われようとしています。

スコット飛行士と日本人の土井飛行士はシャトルのペイロード・ベイに立って2時間スパルタン衛星を待ち続けています。

ケビン船長がシャトル・コロンビア号を巧みに操縦してスパルタン衛星に近づけていきます。

はたして、この作業はうまくいくのでしょうか。 

まもなくリアルオーディオがスタートします。

そのまま少しお待ち下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ケビン、うまい操縦だ。」

「もう、つかもうと思えばつかめそうだ。」

「こちらもとどきそうです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「OK、このへんで船を止めてやってみようと思うが」

「OK」

 「ベイの準備はできているか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「OK。いつでもいい。始めてくれ。」

「土井さん」

「はい」

「OK、もう一度確認するがそっちもスコープにとどくんだな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい、とどきます。」

「OK」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私は取っ手をつかむからね。いいかい?」

「君はスコープをつかむ方が良いと思っているけど、どうかな?」

「その通りです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「OK、では合図を決めよう。」

「えーっと、」

「スタンバイ スタンバイ キャプチャー!にするからね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「OK? わかったかい?」

「はい」

「OK 準備はいい ?」

「はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スタンバイ スタンバイ キャプチャー! 」

「OK」

「さあ捕まえたぞ。」

「私も捕まえました。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「OK、さあ、とうとう、こいつを手に入れたよ。」

「土井さん」

「はい」

「これから、こいつをどうするか決めようじゃないか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そっちはキャニスターにとどくのかい?」

「はい」

「では、こいつを右の方へ少しだけ動かしてみよう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ベイの方へ動せば、私もキャニスターにとどきそうなんだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わかるかい?」

「はい」

「では、ゆっくり」

「ゆっくり、ゆっくりやりましょう。」