10億ドルをかけ高い成功を収めていた太陽を研究する探査機が、定期的なマニューバー実行中に沈黙してしまったとNASAとヨーロッパ宇宙機構が金曜日に発表しました。
Solar and Heliospheric Observatory ニックネーム SOHO は1995年12月にフロリダのケープカナベラル・エアーステションから、計画上重要である地球から100万マイルの位置から太陽を調査する為に打ち上げられました。 水曜日、地上管制官達は、運動量管理マニューバーと呼ばれている一連のスラスターロケット噴射を行う命令を探査機に送りました。 しかしこの作業の間に SOHO との通信が途絶えて、衛星はトラブルが発生して方向維持機能が失われた場合に働く緊急太陽再利得モード(ESR)に入りました。 直ちに通信の復旧が試みられましたが不成功に終わりました。 エンジニアー達は、全ての望みを失う前に SOHO のコントロールを取り戻すには7月下旬までしか猶予がないと思っています。「その理由は1ケ月が経つと衛星の軌道を見つけて通信を行う為に地上基地のアンテナを正確に向ける事が非常に困難になるからです。」とNASAのスポークスマンのビル・スタイガウェイルドは伝えています。 「明らかに通信が長く途絶えるほど、通信復旧は難しくなります。」とスタイガウェイルドは金曜午後に語りました。 SOHO の致命的なトラブルは何が引き起こしたのか、今回のマニューバーがどう働いたのか当局者は確信していません。 今回の運動量管理マニューバーは、衛星の姿勢制御反動ホイールで生み出される運動量を減らす為に定期的に行われるものです。このホイールは反対方向にに噴射されるスラスターロケットによって逆転します。 金曜日、ESAからの11人のエンジニアチームや衛星製造者のマルタ・マルコニがメリーランドのゴダード・スペース・フライトセンターへNASAの管制官達の復旧作業を支援する為に到着し始めました。土曜日にも全チームが配置される予定だと スタイガウェイルドは言っています。 SOHO は最近2年間の当所のミッションを完了し、太陽の極大期と呼ばれ、まもなくやってくる太陽の著しい活動期を観測する為の高性能探査機として科学者達が使えるように2年間のミッション延長を行っていました。 この探査機はまた、スペースシャトル・ディスカバリーから放出回収されたNASAのフリーフライング衛星スパルタンと一緒に2日間のタンデム作業を行いました。この共同観測は、 科学者達が SOHO から送り返されるデータの校正を行えるように企画されたものでした。 まだ予算は計上されていませんが、SOHO は燃料の供給が尽きる2002年まで運行される予定でした。 |