コーネル大学とNASAのジェット推進研究所(JPL)の天文学者のおかげで、地球の観測者達にとって、空はこれまでよりもシャープになります。
コーネルの研究者はパロマー天文台にあるカリフォルニア工科大学の200インチ望遠鏡用の赤外カメラを製造しました。パロマー天文台は大気の乱れによって劣化しない精度の高い画像を供給するカリフォルニアのパロマー山の頂上にあります。 パロマー高角分解観測器(PHARO)は、望遠鏡の理論的極限精度で画像を生成する為に乱流を修正する新型の適応制御光学(AO)システムから光を受けます。 このカメラは、エンジニアのトーマス・ヘイワードとベルンハルト・ブランドルが率いらるチームによって設計製造されました。 AOシステムは、リチャード・デカニーが率いるJPLのチームによって開発されました。JPLはカリフォルニア工科大の部局です。 この新しいヘール・システムを使った新しい科学実験の初めての試みとして、天文学者のドン・バンフィールドはコーネル大学とJPLの観測チームと一緒に今年8月近赤外線画像と太陽から8番目の惑星海王星のスペクトル作る作業を行いました。 海王星はほとんどがガスでできた惑星で、大気の上の方の層だけが見えています。この惑星は非常に遠いので普通は、地球の望遠鏡で微細なディテールまで検知するのは不可能です。 この新しい画像には、ヨーロッパ大陸サイズの巨大な雲やそれより小さい多くの雲で飾られた惑星が写っています。 天文学者はまた、その大気の特色を表す高空間分解能スペクトルを撮りました。 「これが現在、スペクトル情報と適応制御光学システムの高空間分解能の両方を同時に提供できる唯一の観測機器です。」とBanfieldは言っています。 バンフィールドによると、PHAROのスペクトロメーターによって得られるデータからこの惑星の雲の詳細な解析やそれらの高度を知ることが可能なります。 「我々は、大気中のメタンの同位体存在度を測定することもできます。素晴らしい空間分解能のおかげで我々は、個々の雲に関する物理的性質を決定し最後には大気の循環に関す何かも知ることができるのです。」 とバンフィールドは言っています。 分光計は電磁放射線を(今回の場合は赤外線光を)周波数つまり色のスペクトルに分割する装置です。 AOシステムが大気の影響を修正する為にロックオンするには小さなソースが必要なので、地球の半径の4倍弱の海王星が最初の撮像対象として選ばれたと、ヘイワードを述べました。 「海王星のディスクは、このシステムがロックオンするだけ小さく明るいものです。」 コーネル大学とJPLはその施設を所有するカリフォルニア工科大の承諾のもとでヘール望遠鏡を使っています。コーネル大学の天文学者達は、赤外と光学天文観測目的でパロマー天文台の総観測時間の4分の1を使います。 協会の各学会のメンバーは、資金を分担してこの望遠鏡を最高水準の設備として動作を続けさせる装置を製造しました。 1995年にJPLは、基本的に望遠鏡とカメラの間に置かれたミラーが毎秒500回大気の歪みを修正するこの新しいAOシステムでの観測を開始しました。 コーネル大学の研究者達は、それらの検知能力と赤外線式機器化に便乗してAOシステムの高解像度画像を利用する新しいカメラを開発しました。 ヘイワードは、このヘール望遠鏡の最新光学装置は、世界のいかなる望遠鏡やハッブル宇宙望遠鏡とでも競争できるものだと信じています。 「PHAROは、過去にAOシステムが装着していたどれよりもフレキシブルなカメラです。それにプラスしてコーネル大学は年間90夜の観測時間を持っていますから、変化を探る時のように物体を何度も繰り返して観測する長期観測計画も行なうことができるのです。」とブランドルは言っています。 次にこのヘール・システムで観測されることになっている天体は、土星が持つ18個の衛星の中で最大のタイタンです。それはカリフォルニア工科大のマイケルE.ブラウンの協力で行なわれます。 ヘイワードは、コーネル大学の天文宇宙科学のデイビッド・ダンカン教授であった故カール・セーガン氏もこのヘール望遠鏡を使ってタイタンを観測するつもりだったと指摘しました。 「我々全員が、その観測をしている時にカール氏のことを思い浮かべるでしょう。」とヘイワードは語りました。 PHARO開発にかかったおよそ100万ドルの資金は、ノリス財団、全米科学財団、コーネル大学から提供されてました。 コーネル大学チームの他のメンバーには、ケニスA.ウォレス天文学教授 のジェームズHouck、リサーチ・サポート・スペシャリストのクレイグ・ブラックンとジョージ・ガルとブルースPirger、上級プログラマー/アナリストのジャスティンSchoenwaldらがいます。 画像1 画像2 CNNの関連記事 |