これまで科学者達が数学を使って推論してきただけの太陽系外惑星の存在は、明るい恒星の前を惑星が通過していくという驚くべき掩蔽現象によって立証されました。
「これは、初めての実証となるものです。それはまた我々にこれまでで初めてこのような惑星の大きさの測定を可能にさせています。」とバークレー・カリフォルニア大学の天文学教授のジェフリー・マーシーは言っています。 マーシーの惑星ハンティング・チームは、このような19個の惑星の数理証拠はこれまでにも集めていますが、これらの惑星の軌道上の重力が引き起こした近くの恒星のゆらぎを測定してその存在を推論してきただけでした。 それは先週変わりました。 11月5日マーシーと彼の同僚は、ハワイのマウナケア山頂にあるケック望遠鏡を使ってペガサスに座ある恒星HD209458のゆらぎを初めて検知しました。 このチームは、アリゾナのパタゴニア・マウンテンにある遠隔操作望遠鏡を運用しているテネシー州立大学の天文学者グレッグ・ヘンリーにこの事を知らせました。 ヘンリーは、オートマチック望遠鏡の1つの焦点をその恒星を合わせました。そして、マーシーの科学者達が予測した惑星がその恒星の前を横切るちょうどその時にそれが目に見えて暗くなるのを観測しました。 11月7日この恒星の輝度は、1.7パーセント暗くなりました。 木曜日にそれが再び起こり、この惑星が3.523日かけて恒星の軌道を回っているという科学者達の計算を表面上立証しました。 ヘンリーは、次の木曜日と11月22日にも再度同様に暗くなると予測しています。 「我々は、本質的に惑星の影を見ているのです。」とヘンリーは言っています。 マーシーのチームは、この惑星は木星に似たガス状巨大惑星でその質量が木星の63パーセントあり、直径は60パーセント大きいと計算しています。 ガス状巨大惑星は恒星からそれ程近い所で形成されることはありません。それは恒星に非常に近い所にある太陽系外惑星はそこで形成されたのではなく、もっと遠い所で形成されて内部に移動してきたのだという説を支持しているとヘンリーは言っています。 恒星HD209458は、地球から153光年ほぼ1000兆マイルの距離にあります。それは1995年に初めて発見された太陽系外惑星の周囲にある恒星51Pegasiの近くにあります。 「この1つで、全ての話しがつながります。これこそ私達が待ち望んできたものです。」とマーシーは述べています。 恒星 HD-209458 の前を横切る惑星の想像図 CNNの同内容記事 |