NASAのハッブル宇宙望遠鏡は、土曜日の午前8時30分ESTころに第1ジャイロスコープが動作を停止してセーフモードに入りました。
残っている作動中のジャイロは2つだけとなり、科学任務は現在1999年12月6日に打ち上げ予定のスペースシャトル・ディスカバリー号によるサービス・ミッション3Aが完了するまで停止されます。 このジャイロの状況が近づくサービス・ミッションに影響を与えることはないようです。 もともと、このようにあと1つのジャイロが故障するかもしれないという懸念により、ハッブルのマネージャーは当初の修理ミッションの実施を早めて第3サービス・ミッションを2つの飛行のサービス・ミッション3A(1999年12月6日)とサービスミッション3B(2001年半ば)に振り分けていました。 「今回の出来事は、HST第3サービス・ミッションを2つに分けていたことの賢明さを強調するものです。1999年12月に予定されていたサービス・ミッション3Aにより失われる科学データはわずか3ヶ月ですみます。」とメリーランド州グリーンベルトの、NASAゴダード宇宙飛行センターのハッブル宇宙望遠鏡プログラム・マネージャーのジョン・キャンベル博士は言っています。 セーフ・ホールド・モードは完全に試験されており、ハッブルが1990年に打ちあがってから二度使われています。望遠鏡に危険はありません。 この保護セーフ・モードは地上からの制御を可能にします。しかし作動しているジャイロが2つだけでは科学ミッションに必要な正確な焦点合わせはできません。 プロジェクト・マネージャーによると、セーフ・モードはジャイロを必要としませんので、たとえこれから数週間以内に更に別のジャイロが壊れたとしてもHSTは安全を保つということです。 開口部のドアは光学系を保護する為に閉じられています。また必要な電力確保を確実にする為にハッブルの太陽電池パネルは太陽の方に向けられています。 エンジニアはジャイロの故障原因を調査中です。このジャイロは、サービス・ミッションの後地上に持ち帰られて徹底的な解析されます。 サービス・ミッション3Aで宇宙飛行士達は、全てのジャイロスコープ、高精度誘導センサー、送信機、予備の半導体記録装置、そしてバッテリーを過熱から保護する高電圧/温度キットを取り替えます。 更に乗組員は、最新のコンピューターも取り付けます。 第3サービス・ミッションを完結させる為にサービス・ミッション3Bが 2001年に実施されます。 |