ロシアの宇宙ステーション・ミールを決められた太平洋の海域に確実に落とすことは不可能だとフルネチェフ国営宇宙研究センターのアナトリーKiselyov所長はインターファックス通信社に述べています。
多数のモジュールから成る表面積の大きな130トンのミールを大気圏の密度の高い層に再突入させて決められた海域に落とすには、非常に正確な数学的モデルで計算した制動操縦が必要ですが、それは非現実的だと彼は言っています。 「低い宇宙空間の大気状態は毎日変化しています。それは、太陽フレアのような多数のファクター、惑星の位置関係、大気の密度の偏差によって毎日変わります。」と彼は言っています。 非常に強く作られた鋼製の球形ボンベ、大型フレームのパーツ、クバントモジュール、クリスタルモジュール、スペクトルとプリロダモジュール、ジャイロやロケットエンジンが燃え尽きないで地球に落下することは確実だとエンジニア達は思っています。 ステーションの燃え残りは、幅200キロメートル長さ8,000-10,000キロメートルの帯状区域に落ちるだろうと彼は言っています。 「ミールを軌道から外して決められた区域へ落とすには、多くの方法がありますが、私は軌道離脱の際の降下と初期制動の操縦は乗組員がミール船内から行う方が良いと考えます。」とKiselyovは言っています。 軌道離脱の準備には多くの時間が必要です。何故なら14年間のミールの運用期間に接続してきたモジュール間の全てのケーブルを切り離なし、モジュールの内部ハッチを取り外さなければなりません。また非常に高い精度でもって最初の制動エンジンを燃焼させなければなりませんと彼は言っています。 |