ホワイトハウスで公開されたのケネディ・テープの抜粋(Real)
宇宙開発に情熱を傾けていたとして知られるジョン・ケネディ大統領ですが、実は彼は宇宙には何の興味も持っていなくて政治目的だけの為に月に人類を送ろうとしたようです。 「私は、宇宙になど興味はない。」と、彼は1962年にNASAのジェームズ・ウェッブ局長に語っています。 「我々は、月へ行く事にした...」ライス大学でのケネディ大統領のスピーチは、集まった人々にアポロ計画の前進を宣言しました。 ケネディは、1960年代の終わりまでに人類を月に立たせるように勧告した18ヶ月後の1962年に宇宙局の計画優先度について話し合うホワイトハウ会議で注目すべき発言をしていました。 この11月の会議の10週間前にケネディは、ライス大学でヒューストン近くに新しい有人宇宙飛行センター(現在のジョンソン宇宙センター)を開設するのを支援するようなスピーチを行っています。 そのスピーチは、ケネディの強い意志を表した宣言として記憶されています。 「我々は、月へ行く事にした! 我々はこの10年以内に月へ行って他の何かも行う。それを選んだ理由は、それが容易でなく困難だからだ。」 ライス大学の講演で、ケネディは、宇宙開発は技術や科学的便益だけでなくそれ自身の目的にも重要であると断言しています。 しかし、長い間ケネディの考え方とされてきたこのスピーチは、今回機密扱いを解かれて公開されたテープに録音された彼の個人的な発言とは矛盾しています。 ボストンのジョン・F・ケネディ・ライブラリーでこの度公開された録音テープには、1962年11月21日に実施されたホワイトハウスでの会議が記録されています。 この会議でケネディは、NASAのミッションをより広い目的で進めようとしている当時のNASAの局長ジェームズ・ウェッブと意見対立しています。 このテープでは、ウェッブは、国の最高の宇宙科学者達は人類を月への航海に向かわせる可能性に自信を持っていないとケネディに伝えています。 「人間が無重力環境で生きていけるかどうか未知数の事が多い。」と彼は言っています。 有人月着陸を強行すれば、アメリカは失敗を怖がる国になりかねないとウェッブが大統領に語っています。またウェッブは、月着陸は宇宙を理解するNASAの広範囲な活動のほんの1部に過ぎないと主張しました。 ウェッブの口調は、国の最高責任者に対して恐れを知らない強いものでした。 ジョージ・ワシントン大学の歴史家ジョンLogsdonは、ウェッブは非常に断固とした信念を持っていたようで、アポロ計画の重要性に関してNASA本局内部でも確執があったに違いないと述べています。 しかしケネディも、月着陸がNASAの最優先事項であるという姿勢を断固としてくずしませんでした。 「我々がそれを好む好まざるは関係ない、我々がやることはロシア人よりも先に月に着くことだ。」 ケネディの科学顧問のジェロームWeisnerもこの会議に出席していましたが、ケネディーの考えに同調していました。 初めはWeisnerもアポロ計画に反対していたようで、「科学者達は月の表面がとんでもない所だということを分かっておらず、月面着陸は大惨事を招きえません。」とケネディに話しているのを聞かれています。 (NASAは、この時にすでにその答えを見出す為に無人調査着陸船を月に送る計画に着手していました) ウェッブは、広範囲なミッションを進めることを諦めはしませんでしたが、NASAの目的は宇宙での優位性であるとケネディに述べています。 大統領はこれに答えて、「この5年の間、我国は宇宙開発で最も優れている国だと言ってきたが、誰も信じなかった。」と言っています。 1961年のケネディーの月着陸宣言は、ロシアが宇宙に最初の人間(ユーリー・ガガーリン)を送って世界から喝采を浴びた直後に出されました。 「私は、ケネディーが長期にわたる宇宙開発の重要性を理解していたとは思えません。」とジョージ・ワシントン大学の歴史家ジョンLogsdonは言っています。 ケネディーはウェッブに「ロシアを打つ為に月に行くことは、防衛以外では米国政府の最優先事項だ。そうでなければ、我々はこんなに金を使わない。私は宇宙になど興味はばいんだ。」と言っています。 当時の大統領の顕著なチャレンジ精神は、彼が宇宙に情熱を持っているからだと受け取られました。 録音テープでケネディはウェッブに、「私は、宇宙開発は宇宙を理解する上で重要なことだと考えおり、予算を準備してきた。しかし、それは想像を越える額で、国の他の計画が破綻している。これを弁明できる唯一のことは遅れをとりもどしてロシアをたたくことだと考えている。」と言っています。 |