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11月のしし座流星群:大出現になるか?


http://ssd.jpl.nasa.gov/leonids.html

Donald K. Yeomans Jet Propulsion Laboratory/California Institute of Technology

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 毎年11月地球が55P/テンプル・タットル周期彗星から出だれた塵の破片の中へ突入した時、多少獅子座流星群の活動が高まる事がわかります。年一回の流星の光景はその流れる起点が獅子座の中にある事から、獅子座流星群と呼ばれています。普通観測される獅子座流星群の出現数は理想的な観測条件のもとでは、およそ1時間に15個ぐらいです。ところが、33年ごとに母彗星であるテンペル・タットル彗星が地球の近くへ回帰して来た時には、獅子座流星群の出現数は相当に高くなる可能性があります。地球が彗星が通った跡に残る塵のチューブの中を通った1799年、1833年、1966年の年には、1時間に15万個という獅子座流星群は流星嵐となりました。テンペル・タットル周期彗星は最近では1998年2月28日に最も太陽に近づき(近日点に達し)1ヶ月後の3月5日にこの彗星は、地球が太陽を回る軌道面を横切りました。

 同じ事を別の言い方をすれば、この彗星は黄道面を北から南へ通り抜ける、或いは降交点を通過していくと言えます。私達は、地球が11月17日19時43分(世界時)にこの交点に接近する時に、獅子座流星雨の活動の極大が予想できるのです。獅子座流星雨の活動のピーク1時間以内で終わるでしょうが、いくらかの極大はこのピークの前後数時間も観測できます。不幸にしてアメリカにいる観測者にとっては、1998年の流星雨の極大は日中に起こります。しかしながらアメリカの観測者には、いくらか活発になった獅子座流星群がちょうど夜明け前に見えるかもしれません。獅子座流星雨極大は、日本と東アジアの地域に近い所で最もよく観測できるはずです。


表1 獅子座流星群の状況予想 1996年と1997年に流星雨の活動が強くなったのは明らかですが、印象的な流星雨が訪れるのは1998年と1999年が最も有力です。

獅子座流星雨ピークの予想日時と時間(日本時間)

流星雨を観測できる時間幅

予想出現数

個/時間

観測適地

1996年11月17日16時20分

5時間-10時間

60

東アメリカ

1997年11月17日22時34分

12時間-14時間

40

西アメリカ、ハワイ

1998年11月18日04時43分

 

200-5000

日本、アジア

1999年11月18日03時01分

 

200-5000

ヨーロッパ、北アフリカ


表1で気づくように1996年と1997年の流星雨の極大時の予測は比較的正確で、1998年と1999年の予測に大きな誤差が出るだろうと疑う明確な理由はありません。1998と1999年にはどのような種類の獅子座流星雨を期待できるのでそうか?流星雨の出現割合は、よく「時間当たりの天頂」(ZHR) と呼ばれる項、或いは1時間に頭上(天頂)に直接現れた数で表現されます。  1998年と1999年における彗星と地球の軌道の幾何学的条件は、1866年と1867年や1931年と1932年に流星雨が起こった時の条件に最も似ています。1866年と67年そして1931年と32年の獅子座流星群の観測結果がそれぞれの年で1時間当たりおよそ200個から5000個だった理由から、私達は1998年と99年にはこの事象の早い時期で目撃する出現割合は1時間当たり200個から5000個の間を期待できるかもしれません。  天候のように、流星雨の時間当たりの出現割合を予測するのは、きわめて困難です。表1はおおざっぱなガイドでしかありません。獅子座流星群現象の研究家である尊敬するピーター・ブラウンは、1998年には、もっと楽観的な1時間あたり1000個から9000個の出現率を予測しています。いかなる場合も、今度来る獅子座流星群を観測する事はとても価値ある事です。1998年と99年後の事象の後で、著しい獅子座流星群が再び見られるのは次の世紀になるからです。 -----------------------------------------------------------------

 


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