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なぞのX線の正体はブラックホールから
1960年代に発見され、宇宙のあらゆる方角からやってくるX線は遠い宇宙の銀
河の中心にあるブラックホールとみられる場所から出ていることを文部省宇宙科学研
究所などの研究グループが突き止めイギリスの科学誌ネイチャーに発表しました。
およそ百五十億年前の宇宙の誕生から今の状態になるまでの道筋を探る上で大きな
手がかりになりそうです。
文部省宇宙科学研究所によりますと1993年に打ち上げたX線天文衛星「あす
か」を使って観測してきた結果地球から数十億光年から百億光年離れたところにX線
を出す天体、およそ百個を発見したとしています。
また、別の観測でもこの天体には太陽の一億倍もの質量の物体があることも分かり
ました。そして、この天体群は中心に巨大なブラックホールをもつ銀河でブラッホー
ルからは強いエネルギーのX線が放出されていることが判明したとしています。
われわれの銀河系の近くではこのような強いエネルギーを出す銀河は千個に一個ぐ
らいといわれていますが、今回の観測結果からおよそ百億年前には十個から百個に一
個くらい存在しそのころ出たX線が現在のわれわれの銀河に届いているとみられま
す。
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