ロシアの宇宙ステーション・ミールに搭載されている方位決定装置が
故障し、当局は予定されていたミールへ向かう貨物宇宙船の打ち上げを中止しました。
モスクワの宇宙局は、プログレスM1-5貨物宇宙船の打ち上げわずか数時間前にミール宇宙ステーション内の電源トラブルで方位決定ジャイロが停止したと報告しています。 木曜日午前10時30分(日本時間)頃にミールが地球局上空を通過した時の通信でこの問題が分かりました。打ち上げは午後3時56分(日本時間)の予定でした。 ミッション管制室は、ステーションの方位決定システムの状況を知る為に作業を進めています。 ジャイロが作動しなければ、ステーションは宇宙空間を漂流して適切な高度を失います。 ソユーズロケットは打ち上げの為の燃料装填は行われてはいませんが、ミールが再び正常に動き出した時の打ち上げ待機状態は続けています。 プログレスの打ち上げは早くても日曜日になりそうですが、更に遅れる可能性もあります。 ステーション上の主要システムが故障してミッション管制室が地球軌道離脱作業を行えなくなった場合に出発する2人の緊急打ち上げ飛行士達は待機状態です。 プログレス貨物宇宙船は、今回は装置や食料や水の代わりに通常の2.5倍の燃料を積んで打ち上げられます。 今回のプログレス貨物宇宙船の主な仕事は、ステーションの乗組員に不可欠な物資を届けることではなく、数回のエンジン燃焼でミールを軌道離させて、130トンの宇宙基地を地球待機で燃え尽きさせることです。 |