ヨーロッパ南天文台が撮った新しい写真は、現在地球からのおよそ1億km離れているコメット・リニア(C/2001のA2)の2つの核のうちの1つが少なくとも2つに分解したことを示しています。
3つの破片は、ゆっくりと離れるほとんど平行の軌道で動いています。 コメット・リニアの3つの核は、5月16日の夕方早く、Paranalにある口径8.2mのVLT YEPUN(UT4)望遠鏡で観測されました。写真:ESO この彗星は、2001年5月25日に太陽から1億1600万キロメートル離れた近日点を通過しました。 それは、「汚れた雪玉」である核の分裂のためにかなり明るくなっている為に、南半球では兎座(兎座)の中に淡い天体として肉眼でも見ることができます。 コメット・リニアは、2001年1月3日に発見されて、国際天文学連合(IAU)によって、C/2001 A2として認定されました。 6週前、それが突然明るくなったのが観測されました。 それまで、世界中のアマチュア天文家が、肉眼等級としては比較的淡いこの彗星を観測していましたが、それ以来プロの望遠鏡による観測が行われ、この奇妙な現象の原因が分かりました。 彗星の「汚い雪玉」の核が、2つの片に分かれたのです。 核の分裂の際に、凍った彗星の内部の新しい物資が、太陽にさらけ出されて蒸発量が急速に増大しました。 より多くの彗星の物質が開放されてできた、核の周囲の塵が太陽光線で反射される為に、全体の明るさが増しました。 |