電線点検の間はシャトル艦隊を打ち上げないというNASAの決定に関するぐずついた不信感は消えました。積荷をどかして行なわれたシャトル・エンデヴァー号の点検では、裸になりかけた電線が見つかるなど潜在的に危険なエリアが20箇所もある事が判明したからです。
ケネディ宇宙センターのスポークスマン、ブルース・バッキンガムによると、これまでのところ他のシャトルよりも、エンデヴァー号で見つかった損傷が最も多いということです。 先月シャトル・コロンビア号の打ち上げのときに電気回路がショートして重要なメインエンジンのコンピューターを遮断させた為に、艦隊全体に及んでの点検が指示されました。 このトラブルは、定期的な飛行前準備課程において電線が曲げられたか押しつぶされたかして傷ついて起こったことが確かめられています。 この傷ついた電線がネジの頭に接触して、電流を止めエンジンのコンピューターを遮断しました。 後に2本目の傷のある電線が見つかり、当局は全艦隊を点検の間は打ち上げないようにしました。 点検と修理が続くなか、NASAはまだ今年予定されている2つのミッションのどちらも日程を設定していません。 エンデバー号の11日間のミッションはレーダーで地球を測量するもので、10月に予定されていたディスカバリー号のミッションはハッブル宇宙望遠鏡の修理のためのものです。 シャトル・アトランティス号による3つ目のミッション、国際宇宙ステーションへの訪問は12月に予定されていましたが、来年1月22日に繰り延べされています。 アトランティス号とコロンビア号の点検は完了したと、バッキンガムは述べました。アトランティス号は1箇所、コロンビア号は2箇所の損傷電線が見つかっています。 ディスカバリー号は点検中ですが、今までのところ9個所の損傷電線が見つかっています。 損傷した電線を切断して新しい電線に張り替えるのに加えて、電線の束を今以上に防護する頑丈なチューブを施したと、バッキンガムは述べました。 NASAのマネージャー達は、来週シャトルの修理の進捗状況を検討する予定で、可能であればエンデヴァー号とディスカバリー号の打ち上げ日程を設定します。 |