NASAの委員会は、12月3日に火星の南極に動力降下を行なう姉妹ミッションのポーラー・ランダーを運命づけるような過ちが残っていないかどうか、マーズ・クライメート・オービターの損失を調べるように指示しました。
NASAマーシャル宇宙飛行センターのディレクターであるアート・スティーブンソンによって率いられる調査委員会は、探査機が火星地表より高度1.5のマイル(2キロメートル)になった時に燃焼を開始する降下エンジンが低温度によって故障する可能性があることを発見しました。 このエンジンは、着陸船が3本足で着陸できるようにおよそ40秒間燃焼してその速度をおよそ5.4mph(8.6kph)まで減速させるようになっています。 もしこのエンジンが不燃焼もしくは全く燃焼しなければ、パラシュートのみの制動となり180mph(288kph)で地表に衝突して着陸船を破壊してしまいます。 このようなシナリオを避けるためにNASAジェット推進研究所のエンジニア達は、推進システムの加熱器を使って着陸船が火星の大気に突入する前の数時間このエンジンを暖める計画を開発しました。 この計画により、この降下エンジンの温度は華氏46度(摂氏8度)まで上昇します。JPLの解析では、このエンジンはその温度で設計どおりに機能する事を示しています。 「タイガー」と呼ばれるエンジニアのチームが、予想効率を判断するためにそれぞれの温度範囲でこの降下エンジンの効率を解析してこの問題を解析するように任命されました。 9月23日にマーズ・クライメート・オービターが消失してからNASAは、12月3日に火星とのランデブーの為に接近しているこのミッションの多角的なチェックと再チェックを繰り返してきました。 水曜日に調委員会は、ポーラー・ランダーの勧告と同時にクライメート・オービター損失の調査結果を提示します。 ポーラー・ランダーは、良好な状態を続けています。 11月1日にこの探査機の着陸レーダーシステムが入れられ、打ち上げ後初めて試験されました。 このシステムは、着陸船が表面への動力降を正確に実施させるのに必要な高度と速度のデータを発生させるので重要です。 |