アリアンスペース社は、ジャングルと海の間の国境に位置する仏領ギアナの宇宙基地で再び次ぎの打ち上げに備えています。
今回の打ち上げフライト133では、アリアン4型ロロケットが日本の通信衛星を軌道に運びます。
明日朝(日本時間)の打ち上げは、7日午前8時(日本時間)から8時46分までの46分間の打ち上げ窓で設定してあります。
フライト133は、ファミリーの誕生から数えて第133回目のアリアンの打ち上げです。それはまた、アリアン4型の99回目の飛行とアリアン2Lの12回目の飛行にもあたります。
アリアン4型のペイロード・フェアリングの中には、カリフォルニア州サニーヴェールにあるロッキード・マーティン・スペース・システム社製のN-SAT-110民間通信衛星が座っています。
この衛星は、ロッキード・マーティン社のA2100-AXシリーズをベースにしたものです。
N-SAT-110は、2つの日本の通信会社、宇宙通信株式会社SCCとJSAT株式会社で運用されます。
133回の打ち上げで、アリアンスペース社はSCCの為に6回、JSATの為に3回の打ち上げを行っています。
N-SAT-110は、スーパーバード5とも呼ばれています。
この衛星は、東経110度のインドネシア諸島の上空22,300のマイルの軌道に置かれます。
スーパーバード5の15年の寿命の間に両通会社が行うサービスは、日本のテレビ放送、インターネット、ワイヤー/データ伝送などです。
スーパーバード5はスーパーバード5ファミリーの第三世代の衛星です。
以下 My Home Gallery 注釈
N-SAT-110衛星について
この衛星の特徴は、通信衛星でありながらこれまで放送衛星だけが置かれいた東経110度に置かれることです。郵政省はこの衛星を使っての放送を許可し、来年開始(予定)のCSデジタル放送委託放送事業者の免許申請受け付けを9月22日から始めました。
この衛星は現在のBS衛星と同じ方向にあるので、アンテナや受信機がBS用と共用できると期待されています。
ところで、今回の打ち上げは当初、アリアン5型ロケットを使って今年12月から始まるBSデジタル放送で使われるBSAT-2A衛星も同時に打ち上げる予定でした。しかし、オービタル・サイエンス社製のこの衛星の部品に不具合が見つかり打ち上げは来年1月に延期されました。
しかし、BSデジタル放送は、BSAT-1B衛星を使って予定通りに12月から始まります。
BSデジタル放送はハイビジョンが帯域を広くとり、多くのデータ放送や多チャンネル化は難しいとされています。一方のCSデジタル放送は格段に多チャンネル化が可能です。
品質(内容ではなく画質や音質のこと)を取るか量(チャンネル数)を取るか日本の視聴者の考え方が問われます。
縁起でもない話ですが、今回の打ち上げが失敗しても近くにある衛星を移動させて来てCSデジタル放送はちゃんと始める筋書きもあるそうです。
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