「火星の顔」の結論は?
NASAは、マーズグローバルサーベイヤーによって撮影された「火星の顔」の未
処理の画像や強調処理した画像を発表し、20年前にヴァイキング1号によって撮影
された画像と比較していますが、だから何だというコメントは一切発表していませ
ん。
あれが火星の古代都市の跡かどうかは自分で考えろということでしょうか。
4月9日付けの CNN Interactive TECH Space ジョン・ホリーマンのコラムに書か
れている記事からの引用ですが
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皆さん達は数年前の事を覚えていますか?科学者達がサイドニア地帯の画像をコン
ピューターを使って強調処理し、顔のように見える画像を一般に公開しました。この
ときNASAは火星の顔という考えを鼻であしらいました。何故なら、火星の表面に
は他になにも生命の痕跡がなかったからです。
今回発表されたより高分解能のサイドニア地帯の新しい画像からは、中央に何か突
出している普通の地形のように見えます。
皆さん達からの電子メールの多くは、NASAが「顔」の存在を包み隠そうとして
いるとか、NASAはサーベイヤーにサイドニアの写真を撮らせないだろうというも
のでした。そこで私はNASAに電話してサイドニアの写真を撮る可能性について尋
ねたところ、もちろんNASAはその地帯の写真を撮ると答えました。結局グローバ
ル・サーベイヤチームによって今回の画像が発表された訳です。
CNN はジェット推進研究所の科学者アーデン・アルビー氏と新しい火星の画像につ
いて語りました。彼は「10年以上も前にバイキングが撮った画像を処理した時に、
NASAの科学者の中には、それは顔のようにも見えるが、知的生命体によって作ら
れた信号と本当に信じる者はいないと笑う者もいた。今回の画像はバイキングが撮っ
た物よりも10倍も優れており、コンピューターによって処理された分解能は完璧
だ。」と語りました。
NASAは、新しい画像自体については語りますが、火星に生命が存在する証拠が
あるのかどうかについてはいかなるコメントもしない事を決めました。
アルビー氏の言葉を引用すると
「NASAは何も結論づける事はしないでしょう。でも、私のような個人の科学者
は、自然の造形物のように見える予備的な画像をちょっと見ただけで、結論を出すか
もしれません。長い間、火星のこの地域のマッピングを行っている人達によりこの一
帯は大規模な浸食が起こったという説明が行われてきました。例えば、クレーター
は、圧縮されてやわらかい物資が固くなった為に台座の上に存在しているのです。こ
れらのクレーターを残してその周囲が全て浸食されたのです。そうして私達が長い間
知っているような形になったのです。これは自然の物です。」
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とあります。詳細は下記のページで御確認ください。
http://cnn.com/TECH/space/9804/08/holliman/index.html
個人的な科学者の立場からはすぐに「顔」は自然の物だと結論を下せますが、
NASAは非常に慎重になっているようです。そこには昨年NASAが発表して論争
になっている南極大陸で発見された火星の隕石の事が起因しているのかもしれませ
ん。
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ところで、グローバル・サーベイヤーは次の2週間でサイドニアの画像撮影をあと2
回予定しています。またサーベイヤーはバイキングとパスファインダーの着陸地点の
撮影も併せて行い、これらの画像は今週にもウェブで公開される事になっていますの
で今後の進展に期待しましょう。
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