それは、高さが数マイル、幅は数ヤードあり、時には10個も集まって黒い痕跡を残しながら火星の地表を踊りまわります。
そして今、NASAはその1つが活動している写真を得ました。 ダストデビル(塵旋風)、小さな竜巻のように見えるそれは、地球でも火星でも起こります。 それらは、空気が暖められて上昇する時の回転運動で生じます。この渦を巻いた柱が地表を移動する時に塵を巻き上げます。 マーズ・パスファインダーは、1997年に火星の上での83日間のオペレーション期間に多くの塵旋風を見つけました。 マリナー9号やバイキング着陸船や1970年代の軌道探査機もまた火星で塵旋風が起こった形跡を発見しています。 しかし、マーズ・グローバル・サーベイヤーが12月に撮った新しい写真は、火星表面を変化させながら渦を巻く塵旋風を初めて捉えています。 火星表面の黒い縞や線は、この探査機が1997年に軌道をまわり始めてから、研究者達を悩ませてきました。 「我々は、背後に黒い縞を残しながらちょうど塵を巻き上げているそれらを写真に収めました。」 「これこそ、我々が見てきた黒い縞や痕跡を説明できるスモーキング・ガン(決定的証拠)です。」とマリン宇宙科学システムのスタッフのケンEdgettは言っています。 火星表面のこれらの黒い縞は、塵旋風よってできたものだったのです。 塵旋風は、地球の砂漠でもよく見られますが、わずか数分しか続きません。それは、おそらく火星でも同じことが言えるでしょうとEdgettは言っています。 科学者達は、塵旋風が火星表面の白い塵を掃きさった為に黒い縞が見えるようになったと考えています。 ここ数週間で、グローバルサーベイヤーは、この不毛な惑星上で一度に5個から10個を写真に収めていると彼は言っています。 塵旋風の写真はここで入手できます。 1999年7月1日のNASAの記事「火星の巨大な塵旋風の動きが捕えられた」 |